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091:【削除ボーイズ0326】方波見大志(ポプラ社)

今年中に100冊読めるかなあと思ってたけど、どうやら無理ですね。まあ、だからどうだってことはないんですが。来年はもっと読めるかなあ。読みたい本はどんどん出てきてる(いい本も悪い本も、読んでみないことにはいいか悪いか分からない)。だから次々に読んでしまいますね。自分で本代を払っているとおっつかないでしょうが、そこは図書館という強い味方があるので、来年もせいぜい利用することになるでしょう。

「削除ボーイズ0326」は、第1回ポプラ社小説大賞受賞作ですね。出だしのところはなんじゃこら、というようなものだったんですが、中盤から調子が出てきて、いろんな謎やなんかが解けていく、そういう楽しみも最後までありました。
フリーマーケットで偶然手にしたデジカメのような機械。それは、過去の出来事を消すことができる機械だった。これを手に入れた小学生のぼくの冒険。冒険といっても、現代のそれですから、児童の虐待やひきこもりや、なんやかやが詰め込まれていて、まあ面白かったかな。中盤の話の展開はすごく良くて、これを書きたくて全体を書いたのかなと思ったなあ。それぐらい、序盤と中盤と終盤で、話の出来が・・・・という気がしなくもないです。3分26秒だけ、あったことをなかったことにできる。ただのタイムトラベルとかじゃないところが、新しいかなあ。

さて、寒さ対策を万全にして、無事に年が越せますように。
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全日本フィギュア エキシビジョン

今日も見応えがありましたな。メダリスト+αに、特別ゲストのランビエール\(^◎^)/
いやあ、引退したのが惜しい! と思わせる演技でしたな。ステップもスピンも見応え十分。すうっと引き込まれてしまいましたわ。フィギュアスケートとか、そういうのを忘れ去れる演技。こういう演技をする人、これからも出てくるのかなあ。出てきてほしいなあ。

いつものことですけど、エキシビジョンになるとのびのびと滑れて、本番よりジャンプが決まったりスピンがきれいだったりするんですよね。あ、無良くんは意地になって3アクセルを飛ぼうとして失敗してたけど(^◎^;)。これもまた経験ですね。

えっと、贔屓にしている(^◎^;)武田選手ですが。大人っぽいというか、色っぽいというか(^◎^;)、こういう演技もできるんやなあっていう滑りで、おじさんはもうメロメロになってしまったよ。今回は6位やったけど、これからケガも治して、また一線に出てきてほしいなあ。

フィギュアスケート全日本選手権

フジテレビはいっぱいやってくれるので嬉しいです。知らんかった選手とかね。特に女子はいろんな選手がまだまだ控えてるんやなあって思ったなあ。今日はダンスのリード姉弟も放送してくれて。なんですか、リード姉弟もコーチはモロゾフですか。いやあ、席巻してますなあ。

さっき終わったばかりの女子ですが。いやあ見応えがありましたな。特に最終グループはね。さすがにね。1番滑走の鈴木選手、2番手の村主選手と、もう完璧に滑ってきたからね。意地でも飛ぶ、意地でも降りる、という根性のようなものがありましたね。昨日の男子にはなかったことやな。それにしても、村主選手、ジャンプが高くなったなあ。うまくなった、とかいうより高くなった。それで安定したかな。

この勢いに気合い負けしたのかなあ。中野選手、残念でしたね。最初の2アクセルからして、ちょっと守りに入ってしまったかなあ。で、守りに入った時の中野選手の弱さみたいなのが出てしまったなあ。

武田選手。ケガしてるなかでよく頑張ったなあ。難しいジャンプは飛べなかったけどね。6位でも大健闘かな。ケガを治して次頑張ってほしいな。

安藤選手。直前の練習で村主選手と衝突して転倒して。大丈夫かなあと思ったけど、大丈夫じゃなかったみたいですね。でもくじけずに最後まですべって、しかもきれいにまとめてたなあ。ジャンプで1回こけただけやったし。表現力が増したなあ。SPの時にそう思った。フリーでも、完璧な体調やったら、どうなってたやろう。4回転にも挑戦してたかな。途中のジャンプももっと精度が高かったかも。前に見た時は曲を変えたところで、まだ自分の演技になってないなあと思ったけど、今日みたところではかなりいいところまでいってるな。世界選手権が楽しみかなあ。

浅田選手。やぱりすごいわ。アスリートやわ。なんというか。フィギュアの選手というよりアスリート。でもそれだけではフィギュアの得点は・・・・というところがあるのかなあ。なんかようわからんが。

えっと、驚いたことに、フリーの1位は村主だったのですね。すごいなあ。総合で堂々の2位。浅田はジャンプが回転不足かな。それでも総合で1位。安藤はフリーで伸びなかったけど、SPの貯金で3位かな。中野、残念やったなあ。やっぱりプレッシャーかな。これを克服しないことにはね。
というわけで、浅田、村主、安藤が世界選手権出場ですと。
男子は織田、小塚、無良。

あ、すっかり男子のことをすっ飛ばしましたが(^◎^;)。
えっと、わたくし、小塚くんが1位になるのでは、と演技を終えた時には思いましたよ。でも織田くんの方が上に行ったね。織田くん、ちょっと堅かったなあ。ステップとか、つなぎの滑りとかが。身体は柔らかいんだから、もっと柔軟性をだしてくれないとねえ。
小塚くん、なんか、すごくうまくなってきてる。GPの初戦で優勝した時は、まあ滑りの技術が高いみたいやなあ、ぐらいに思ってたけど、昨日のフリーは演技に幅が出てきたというか、貫禄が出てきましたね。あと、もうちょっといい衣装を用意してあげてください。
無良くんも緊張してたのかなあ。ジャンプのミスが目立ってしまいました。それと、無良くんにもいい衣装をお願いします。

フジテレビの中継は、最初に書いたけど、間のVTRが短めで、いろんな選手を放送してくれるので嬉しいです。ただ、実況アナ塩原の、安もんの演歌番組のような選手紹介は、なんとかならんのかなあ。あれ、人気あるの?

090:【凡人として生きるということ】押井守(幻冬舎新書)

あ、今日はクリスマス・イブでしたな。みなさん、メリークリスマス(_◎_) わたくしは、近所の教会の燭火礼拝(キャンドル・サービス)に行って、派手派手じゃない、クリスチャンらしい(ほんまか)クリスマスを楽しみました。
さて、表題作。押井守といえば「イノセント」や「スカイ・クロラ」などのアニメ監督。見るからに、友達にはなりたくないような、オタクっぽい風情。汚らしい(失礼!)。でも、作る作品は好きなのですよ。あの映像はすばらしいと思うなあ。
で、そのエッセイですが。「オヤジ論」とかいろいろあって。まあ「みんな、だまされてるぞ」という警告のようなものですな。でも、それが上からの目線じゃなくて、というか偉そうじゃなくて、「みんな、だまされてるんだよ、へへへ」みたいな、力の抜け具合がいい感じかなあ。
「友達はいない。いるのは仕事仲間だけ」というのは、はっきりしていていいじゃないですか。「友情なんて信用できない」そのとおり。
でも、最後の「格差論」はなあ。なんかいきなり結論出しました、みたいな唐突感が強すぎ。「言葉を大事に」(やったっけ)というのも、いきなりやもんなあ。ここだけ別の話になっていて、論理崩壊。どうしました、監督。ラストシーンで、こけましたか。

089:【破戒】島崎藤村

たまには古典を。と思いまして。わが家には「現代日本文学大系」という筑摩書房が出していた全集があるのですな。全97巻。どうだ、まいったか。30年ぐらい前に、若気のいたりで買ったのだ。もちろん月賦。ははは。ちょっとは読みましたよ、はい。
で、まあ読み直そうという気になったわけ。
「破戒」は、高校生ぐらいの時に、文庫で読んだかなあ。今回読むと、自分の感じ方がずいぶん変わっているのですね。
あらすじについては、今更いうこともないでしょう。「新平民」の瀬川丑松が、自らの出自を隠して教職を続けるのですが、先輩と仰ぐ同じ境遇の作家の死をきっかけに、生徒の前で自分がエタであることを告白する、というものですな。
えっと、昔読んだ時は、この差別の理不尽さなどに心が傾いたのですが、今読むとこの主人公の根性のなんと卑屈なことかと思うなあ。ただ自分の出自の問題だけじゃなくて、どうにも現実離れしすぎていて共感できないんですねえ。思いを寄せる人と一緒になることができるんだけど、それもどうも唐突にすぎるような気がするし。まあ、時代背景もあるんでしょうが。男女の関係も、はっきり言って「なんでこれで男に惚れるよ」というような設定。ま、よくわからん時代ですな。ハッピーエンドすぎる設定にも、なんだかなあって感じです。

088:【きれぎれ】町田康

町田康の芥川賞受賞作。
話の内容は、確か(もう忘れてる)学生時代の美術友達が、展覧会を開いて、大盛況で(すでに有名人になっている)、しかも連れていた奥さんが昔、自分が好きだった人、とか、なんとか、そんな話ではなかったかなあ。うろ覚えですみません。
なにしろ、そんな話の内容より、このテンポのあるようなないような、人を食ったような食われたような、文体のおもしろさを楽しむだけで終わってしまうのであります。
だらだらと書き連ねているようで、うっかりしてると時間をぽんと飛び越えてしまうし。ま、こちらの不注意なんですけど。

これを僕は「芥川賞全集」というのに載っているのを読みました。巻末に選者の評が載ってるんですな。石原慎太郎が褒めているのがおもしろかったな。こういうのが好きなのか、あのおっさん。

087:【私の大阪八景】田辺聖子

司馬遼太郎と並ぶ郷土の著名作家(とわたくしは思っている)田辺聖子ですが、実は今までまったく読んだことがありませんでした。すみません。文化勲章を受章したその談話で、「大阪弁の恋愛ものを極めていきたい」みたいなことを書いていたので、へえ、どんなんを書いてはるのか、と思って初めて読んだわけです。
さて、とはいえ今までわたくしの読書レパートリーに入っていなかったわけで、何から読んでいいのか分からないので、とりあえず「田辺聖子全集」の第1巻の始めから読んでみました。その最初に入っているのが「私の大阪八景」でした。

いやあ、これ、ものすごく面白い。今まで読んでなかったのがもったいなかった。戦前戦中戦後の、大阪での生活。作者の視点がとてもよろしい。ありのままの姿、ありのままの思いが書かれていて、おもしろくて、笑って、泣いて、考えさせられる。戦争文学っていっぱいあるし、大阪の庶民の生活を描いた文学も昔からいっぱいあるけど、こんなに面白くて考えさせられるのは初めてやった。これからも読ませてもらいます、おせいどん先生。

086:【梟の城】司馬遼太郎

司馬遼太郎の長編を読むのは初めてですなあ。郷土の著名作家でもあるし、いろんな人が褒めそやすし。とはいえ、わたくしは歴史小説というのがそもそもあまり好きでないので、読む機会もあんまりなかったのですな。でも、ちょっとは読んでおくかなあ、と思って、図書館の「司馬遼太郎全集」の第1巻の始めに入っていたのが「梟の城」だったのです。

いや、面白かった。歴史小説とはいっても、ややこしい戦国とか、どこそこの誰それとどこそこの誰それの合戦とか、ややこしい国の名前とか人の名前があんまり出てこなくて、ややこしくなくてよかったのかな。
話の内容は、伊賀の忍者、葛籠重蔵(つづらじゅうぞう)が、伊賀忍者を惨殺した織田信長に恨みを晴らそうとする。が、織田信長は明智光秀に殺される。重蔵の標的は豊臣秀吉に移る。だが豊臣方に寝返ったかつての朋友風間五郎が、その前に立ちはだかる。

何が面白いって、この葛籠重蔵を始めとする忍者たちの価値観。もちろん、目的のためには味方をも手にかけるという非情さもあるけれど、それ以上に、情や「主君のために」などという価値観を持たないところ。だからみんな実利的で、とてもからっとしている。斬ったり斬られたりの話なのに、泥臭くないのは、そういう忍者たちの性格によるのだろう。
もちろん、そういう視点で書いた司馬遼太郎がえらいってことなんですけどね。

最後に、石川五右衛門の由来話がちょこっと出てくるんですね。これはなくてもいいのでは、とか言うひともいるようですが、これこそ司馬遼太郎なんですね。とつぜん歴史評論になる。面白いね。突然、小説世界から離されてしまうのですな。読者に客観性を要求するなんてね。おもろいね。

M-1グランプリ

去年は確か、金沢のホテルで見たんやったなあ、などと感慨に浸りつつ見ておりました。
ウソです(^◎^;)
ずっと笑いながら見てました。

結果はこれ
NON-STYLE おめでとう。
確かに、一番面白かったわ。

何日か前の朝日新聞紙上で、東西の準決勝を見てきたという記者が、
「東京のナイツが大本命。ミスがない限り優勝でしょう」
なんてことを書いてたので、どんなんかなあ~と思ってみてましたが。
最終3組まで残ったけどね。ううむ。わたくし的には、なんでこれが残るかなあ、という感じでしたね。一人がひたすらボケしゃべりをし、ひとりがひたすらツッコむというスタイル。ツッコミに対するリアクションなどはなし。ああ、だからなんか面白みが今ひとつなのか。もうひとつ、さらにもう一段上回る笑いを、と思うのですなあ。欲張りなもんで。確かにネタは面白かったけどね。

敗者復活から、最高点で最終に残ったオードリー。去年のサンドウィッチマンの再現か、と思われたけど、決勝のネタは・・・・予選のネタが面白かっただけになあ。途中でセリフを噛んで、それも笑いにしてしまったという、予選で見せたウデは、なんかベテランみたいやったなあ。

惜しくも決勝進出ならんかったけど、笑い飯にはちょっと光が見えたかな。惜しかったねえ。でもまだ来年もあるねんなあ。何年出るねん(^◎^;)

085:【Q&A】恩田陸(幻冬舎)

休日の大型ショッピングセンターで起きた大惨事。死者69名のほとんどが圧死。逃げまどったあげくに死んだのだ。だが、なぜみんなは逃げたのか? 何から逃げたのか? 原因はわからない。

全編Q&A、つまり問いと答えだけで構成される物語。いくつかの短編が連なっているともいえるなあ。
そういえば初めて読んだ恩田陸の作品が、名前は忘れたけど全編会話文だった。それだけでミステリーを構成していて舌を巻いたよ。

で、この話。事件の真相に迫っていくのかと思いきや、問いかける側と答える側の関係が、章立て(章立てはないけれど)ごとに変わっていって、事件そのものよりも、事件のその後、あるいは事件を取り巻く人間関係のようなものになっていって、最後は・・・・・・

ううむ。そう、最後だけがどうも納得いかんのだなあ。これ、連載されてたものらしいから、その辺でちょっと迷走してしまったのかも、なんて思ったよ。もっと錯綜した構成になるのかとも思ったし。期待しすぎたか。意外と、この辺、で終わったかなあ。まあ、意外なラストではあるんだけど。

084:【恥辱】J.M.クッツェー(鴻巣友季子訳・早川書房)

ノーベル賞作家クッツェーの、自身2度目となるブッカー賞受賞作。
舞台は南アフリカ。52歳の大学教授デヴィッド・ラウリーは、2度の離婚歴を持つが、いまだに女性には興味津々。というか、自分で性の処理は完璧にできると考えている。だが、自分の生徒に手を出してしまって、大学は辞職。娘の暮らす農村に。娘はかつては同性のパートナーと暮らしていたが、今は一人で個人農園を営んでいる。一人暮らしは心配だと思っていたら、案の定ある晩強盗に襲われて、娘はレイプされ、デヴィッドは車を壊され街に帰るに帰れず。

なんというか、とても救いのない話です。状況が救いがないというより、この主人公の大学教授(元、ということになるけど)に救いがない。娘の身を案じている? そうかなあ。ただ自分の思い通りにしたいだけなのかも。そのとおりにならない娘と南アフリカの社会に腹を立ててるけれど、自分も女性問題では似たようなもの。というか、最低ですな。

で、娘はというと、南アフリカの農村社会にとけ込もうとしてるようなんだけど、それってただの現実逃避? なんとなく娘の方がデヴィッドよりも現実を受け止めているように見えて、実はそうじゃないかも、という思いにかられる。西洋風の民主主義のようなものと父権的な価値観しか持ち得ないデヴィッドと、諦めたように現実を受け入れようとする娘。どっちもどっちな気がしてねえ。

デヴィッドの専門が古典文学ということもあって、いたるところにちりばめられた引用とか暗喩とか、そういうのを楽しむのもありなんでしょうけど、英語に、英文学に通じてなかったら楽しめませんね。ま、ブッカー賞は英語の賞ですから。

WBC 日本代表一次候補

発表になりましたね。こことか参照。

ぱっと見たところ、投手で上原、川上、岩瀬の名前がないのが、さびしいなあ。岡島も入ると思ったけどなあ。コーチ、監督との相性とかあるやろか(^◎^;)。
内野手に、西岡(ロッテ)は入ってないのか。そういえばロッテの選手も少ないね。渡辺俊介だけか。
外野手は、イチローと青木ははずせそうにないから、あとは・・・・てな感じかなあ。

松坂が投げて城島が受ける、なんて、想像するとうれしいね。タイガースファンとしては、藤川の球を城島が受ける、っていうのを見てみたい。あ、もちろん空振りして(^◎^)。

ただなあ。「サムライジャパン」というネーミングは、どうも気にいらん。普通に「原ジャパン」でも、「WBC日本代表」だけでもよろしいやん。だいたい「サムライ」というのが嫌いやねん、わし。旧来の身分制度の頂点にふんぞり返ってた輩の名前をわざわざつけることなかろう、と思うのだ。「武士道精神」もくそくらえ。大阪は商人の都ですからね。
スポーツは戦いなのか。ならまあ、それでもいいですけど。

083:【アミターバ-無量光明】玄侑宗久(新潮社)

同じ著者の「お坊さんだって悩んでる」が面白かったので、本業の(本業はお坊さんだけど)小説家としての作品はどうなのかなと思って、読んでみたのです。
末期ガンで死を間近にしたおばあさんの話。語り手はおばあさん自身。死ぬってどういうことか、死んだらどうなるのか、なんていう深刻な問題を、深刻ぶらずに書いている。おもしろいなあ。作者の宗教観というか、世界観、死生観が色濃く出てるかな。たゆまぬユーモアに、「そんなに深刻に考えなさんな」というメッセージもあるような。「時間の縛りがなくなってくる」というのも、面白かったなあ。そんな考え方もあるのか。

ただ、終盤の幻想的なシーンは、どうやろう。ちょっと説教臭いというか、うまくないなあと思ってしまった。それまでの場面がよかっただけになあ。惜しいなあ。死んでからの話、というのはアレックス・シアラーの「青空のむこう」にもあったけど、あれよりいい感じに思えるのは、僕が日本人だからかなあ。

082:【あねのねちゃん】梶尾慎治(新潮社)

「あねのね」とは、主人公の玲香が作り上げた架空の友達。子どものころ、孤独だった玲香は架空の友達を作り出す。というのは心理学ではあり得る話なのだそうです。
ずっと忘れていた「あねのね」に、OLとなった玲香は再会する。なぜ、大人になった玲香の前に現れたのか。失恋の痛みからか。仕事のうっぷんからか。

と、楽しい話になるのかなあと思ったら、途中からとんでもない方向に話が進むんですね。えっと「とんでもない」というより「トンデモない」というか「アホらしい」というか・・・・

最初は、孤独な子どもの心理を描いた本かと思いきや、子ども時代はさっさと終わり。じゃあOLの心理を描いた話になるの? と思いきや・・・・・。
途中から、なんか雲行きあやしいなあと思いつつ、とにかく最後まで読んだれと思って、はい最後まで読みましたけどね。最後はアニメの世界やんけ。ゲームの世界。なんじゃこれ。
孤独から生まれる架空の友達、という心理世界を、中国の秘薬「離人陰陽丸」によるものだ、という種明かしは滑稽を通り越して、開いた口がふさがらんかったよ。
それ以上に、合コンで知り合った彼氏といい感じでつきあっていたけれど、突然別れ話をだされてとか、ええっと、思い出すのもめんどくさいぐらいに「くさい」設定だらけ。「渡る世間」なみの社会観常識感と、2時間ドラマ並みの話の展開。こんなんをよく本にしたな。

さらに、なぜか改行が多い。1文か2文で改行。なんで?
と思ったら、出自を見れば、もともとはケータイ小説。改行はそのせいか。でも、本にまとめるならもちょっと考えてほしいよ、新潮社。またか。

081:【愛について語るときに我々の語ること】レイモンド・カーヴァー(村上春樹訳・中央公論新社)

生活に疲れた時に、こんな題名の本に出会ったら、思わず手にとって見てしまいますよね。いえ、別に疲れてるわけじゃないんですけど。でも図書館までの道のりで、生活には疲れてないけど、足腰がつかれててとにかくほっとしたい時にこの題名。もってまわった言い方が(ぱっと見ただけではよく分からないんだけど)、なんとなく気持ちをほっとさせてくれるのでは、と思ってしまうのです。

そんな気持ちで読むと、見事に肩すかしをくらいますな。
カーヴァーの短編集なのですが、割と早い時期のものらしいです。中には後年、書き直したりしたものもあったり。「風呂」という作品は、倍以上の長さになって「ささやかだけど大切なこと」という題名で、「大聖堂」という作品集に入ってます。これ、僕の好きな作品なんで、ついつい比べてみてしまうけど、やっぱり後年の方が作品としてよくできてるよなあって思いますね。

そのほかの作品についても、ちょっと玉石混淆かなという印象。短すぎてわけ分からん、というのもあり(村上春樹の作品解題がついているので、それを読むとなるほどと思うけど。でも解題を読まないと意味が分からない作品って、いいのか悪いのか)、作品集としての印象がちょっと散漫になりますなあ。

それと、カーヴァーってとても小さい世界を描いているんですねえ。登場人物がどれも世の中から切り離されているような感じ。世の中との大きなつながりが感じられない。社会とか世界とか。こういうのばっかり読んでると、なんか世界が狭くなりそうです。それは翻訳した村上春樹にもいえるかなあ。それではいつまで経ってもノーベル賞はもらえないでしょうねえ。ほしくないか、別に。

080:【ブタをけっとばした少年】トム・ベイカー(武藤浩史訳・新潮社)

超悪ガキ、カリガリ少年(サイレント映画の主人公に由来、だろう)が巻き起こす、グロテスクでナンセンスな事件の数々。姉の貯金箱のブタをけっとばすのは序の口の序の口。盲目の人をわざと車の前に飛び出させ、老夫婦を車ごと燃え尽きさせ、炎にまかれる人々。しかし、そんなカリガリ少年が飛び込んだ先は・・・・・。

わずか130ページの、左半分はイラスト。だからあっという間に読み終わってしまう。このイラストがもう、悪意に充ち満ちている。ホラー。ナンセンス。ロアルド・ダールのイラストを描いているクウェンティン・ブレイクを、さらにグロテスクにした感じ(イラストはデビット・ロバーツ)。

作者のベイカーは、イギリスの俳優らしい。見たことないなあ。
はっきり言って、ぶち切れてます。悪ガキが死者300人の悪事を働いて、そのあと、人知れずドブネズミに喰われて死んじゃう。ま、それだけの話です。イラストながなかったら、魅力10分の1、というところかな。なんでも訳すなよ、新潮社。

フィギュアスケートGP ファイナル 男女フリー

男子は、ジュベールが練習中に背中を痛めたとかで、直前に棄権。こうなると一層混沌となる優勝争い。さすがに今日は全選手を放送してくれました。

小塚くん。4回転に挑戦したのは正解というか、彼はまだ発展途上だと思うので、こういう場面で果敢に挑んでいく姿勢というのは大事やと思いますね。最後はスタミナが切れたかなあ。終盤のジャンプミスはやっぱり痛いですね。それ以外は良かったからなあ。スピードもあったし。あ、でも終盤はさすがに・・・。だからこれからの課題はスタミナかなあ。

残念だったのはパトリック・チャン。怖いねえこういう大会は。1位1位で通過した予選。でもファイナルではこうなっちゃうのかなあ。でもこれをバネにして、きっと来シーズンは飛び出してくるんでしょうね。

ペルネルは最初の4回転を決めて、おっ、と思ったけど、やはりそのほかの滑りがどうも。みんな後半勝負が難しいみたいやなあ。

ウィアー。4回転もなし、3-3もなし、というのはやはり寂しいかなあ。逆にそういうのがなくてもこの高得点、というのはあるけど。ちょっと今のままでは・・・・という気もしました。

優勝したアボット。ノーミスの演技でした。最後までミスがないと、それだけで見栄えがするっていうのはちょっとおかしいような気もしますが、それが今のフィギュアなのかなあ。

なんか、男子はだれがとってもおかしくないって言われてたけど、まさにその通り、というのが、ちょっとレベルが低いところで納得してしまうのが残念です。ジュベールとランビエールと高橋とバトルが争っていたような、そんな戦いが見たいなあ。


女子ですな。
安藤美姫。やってくれましたね、4回転。小塚君同様、挑戦したことに意義があると思うなあ。回転不足やったみたいやけど、本人は納得の演技だったようで、それがおじさんにはうれしかったよ。ただ、直前にプログラムを変更(ジゼルから、サンサーンスに曲を変えた)した弊害は一目瞭然で、滑り込んでませんねえ、なんかバタバタしてますねえ、という風に見えたな。このプログラムでずっと滑ってたら、また違っていたかもねえ。

ロシェット。まあ、調子が悪かったんでしょうねえ。と言ってしまってはおしまいですが。途中のジャンプとかきれいだったし、つなぎの滑りもきれいだったし。僕、そういうイメージは持ってなかったんだけど、滑りがきれいって気がしました。

コストナー。背が高いのがいいですねえ、なんて実況では言ってたけど、逆にジャンプが小さく見えてしまうこともあるねんなあって思いました。高さがないようにみえる。ほんとはすごく飛んでるんだろうけど。でないと3-3なんてできないだろうし。最後、ふらふらだったから、この人も調子が悪かったのか。韓国料理が体に合わなかったのかなあ。西洋人には。

中野。3位スタートということで、ちょっと守りに入ってしまったかなあ。3アクセルも、やるにはやったけど・・・・。決まってたらあとがもっとスムーズだったのかなあ。着氷が乱れて、いっそう守りに入ったように見えたなあ。彼女の場合、スタミナは十分なんだけど、そのおかげで最後まで力で滑れてしまうってところがあるのかもしれませんねえ。力が入ったままでもステップもスピンも出来てしまう。決まった時はきれいねんけど、力みが見えてしまうと流れが止まる。期待しててんけどなあ。

浅田。最初の3アクセルからのコンビネーションはすごかった。久々に「飛んでる!回ってる!」と思ったもんなあ。おじさんは昔懐かしい「地球ごま」(ジャイロ)を思い出してしまったよ。あの、糸を引っ張った瞬間のくるくるくるっていう回転を。それぐらい軸のしっかりしたジャンプ。2回目の3アクセルも。終盤でこけてしまったけど、なんのそのの最後のステップも見応えがありました。ただ、僕はどうもこの「仮面舞踏会」は好きになられへんのだなあ。曲と演技とが合ってないし。合わなくてもいいと思って振り付けてるのかも。そうなると、つなぎの滑りがとてもしょうもなく見えてしまうのですよ。それは大した減点ではないかもしれないけれど、見ている方は辛いのです。得点も思ったほどは伸びなかったねえ。これがタラソワコーチの限界なのかも、なんて思ったりしました。

キムヨナ。最初の3-3のほか、序盤のジャンプはことごとくきれいに決まって、おお、これぞキムヨナ! もう優勝はまちがいない、とさえ思ったけど。ルッツジャンプに落とし穴。昨日も今日も1回転。どうしちゃったのかなあ。ジャンプの精度は世界一やと思ってたのに。さらに転倒もあって。なにより、最後のステップでいつものキレがなくなってましたね。緊張してたんやろなあ。だから最後まで滑りきるスタミナがもてへんかったのかも。気力で滑りました、というステップやったなあ。それでも、そこまでの演技では浅田真央より上を行くかな、と思ったんですけど、結果は2位。


なんか、今日は色々考えてしまったなあ。フィギュアスケートについて。
競技を見慣れてしまったのかなあ。キムヨナも浅田真央も、アボットも小塚くんもウィアーも、どれも「すごい!」と思ったものはなくて、終わったあとにこころから拍手を送れるものっていうのがなくて、自分の感性が鈍ったのかなあ、なんて思ってしまいました。
世界選手権とか(その前に全日本とかがあるのか)、どうなるのかなあ。いままで見たことがないような滑りをする人が出てくるんだろうか。
いや、今でもすごいレベルなんですけどね、みんな。だから高望みというのは、分かってるねんけど。

フィギュアスケートGP ファイナルSP

小塚くん! やりましたねえ。って、まだSPが終わったところですけど。
相変わらずというか、なんというか、技術点が高いですなあ。確かに、スケーティングはとてもきれい。ジュベールの調子がいまひとつみたいやから、これはひょっとするとひょっとしますなあ。

パトリック・チャンに、かなり期待してたんやけど、ちょっと残念でしたね。あんだけミスが続くとねえ。

全体に、ぴかっと光る演技というのがなくて、ちょっと地味な感じですね。スター不在かなあ。でも、今日の選手の中から、次のオリンピックで活躍する人が出てくるんでしょうねえ。


女子。もう、なんか、どきどきしながら見てしまったわ。まあ、SPって、ちょっとのミスが大きくてんに響いてくるからね。それだけでもドキドキなんですけどね。

安藤美姫。コンビネーションの失敗は残念やったけど、なにより楽しそうに滑ってるのを見てほっとしましたわ。キス&クライでも、自分の失敗を笑いにしてたし。なんか、おじさんは安心したよ(^◎^;)

中野友加里。大きなミスなく滑りきりましたね。落ち着いてた、というより、落ち着こうとしてた、っていうかんじ。それが彼女の色なんですけどね。でも3位スタートは、まずまずではないでしょうか。

コストナー。転倒があって、あんまり点数が伸びなかったねえ。でも、僕はこの人の滑りには、なぜか心惹かれてしまうのですなあ。とても美しいとか、安定しているとか、そういうことはないのに。不思議な魅力があります。

浅田真央。3-3のコンビネーションが回転不足ですかあ(テレビ中継は、そういうところをきちんとはっきりと分かりやすく伝えろ、あほ)。しかししなやかな手足の動きは、なんかさらに磨かれてきたような気がするなあ。今日はGPシリーズの中でも、とくにゆったりと滑っているように見えたなあ。こちらの目が慣れてきたのか(^◎^;)。

ロシェット。ううむ、やはりジャンプのミスは痛いですねえ。その上、そのあとの演技に響いてくるというのもあるなあ。勢いに乗れないというか。3-3が2-2になって、なんか一気に流れを失ったような。でもまだ、フリーがありますからね。

キムヨナ。いやあ、最初の3-3は完璧でしたなあ。でも中国大会に比べると、ちょっとスピードが落ちるかなあ。と思ってみてたら、次の3ルッツが1回転に。あらら。こんなミスをするとは。やはり地元開催のプレッシャーか。そのあとはきれいにこなして、1位を確保。3ルッツが決まってたら、どんなけの点差があったことやら。それを言い出すと浅田真央の3-3が決まってたら、なんてことになるんですけどね。


中国大会の時にちょっと気になってたんですけど、韓国の応援って、キッツいですなあ。練習の時から、キャーキャー。波のようにウオーという歓声が上がるし。男子のジュベールの時かなあ。構えて、滑り始めただけでキャーッ。なんですのよ。ちょっとねえ。

テレビ朝日の中継は、思ってたとおり全部はやってくれず。ウィアーはどうした?! 
当然、ペアもアイスダンスも無視やろなあ。あああ。

079:【GO】金城一紀(角川文庫)

金城一紀の直木賞受賞作。
「在日」青年杉原は、小中と民族学校に通っていたが、普通高校を受験し合格。民族学校の知り合い(教師を含む)からは裏切り者とののしられ、高校では差別の目で見られる。ある日、友人の誕生パーティーで桜井という女の子と出会う。
民族問題や差別なんかに無頓着ともいえる態度だった主人公が、微妙に心を変化させていくのが面白いなあ。いや、それ以上になんてったって、この主人公の杉原のかっこいいことよ! クールでハードでケンカも強い(ケンカ好き、ではない)。両親との軋轢とか、いろんなことをひっくるめて描いていて、それでいてうさんくささが全くないこの文章の運びよ。
民族問題を取り上げて、というか、読み手に考えさせて、しかし重くも悲しくもならないなんて。なんて小説だ。泥臭さが全くないわけではないのに、臭みがない。すごい才能かも。

民族問題も差別も、こいつなら飛び越えられるかもしれないと思わせる主人公であり、作者だ。なんか、うれしくなってしまうよ。そう、めっちゃ楽しい青春小説なのだ。こんなにわくわくしたのは久しぶり。直木賞も納得。ついでに芥川賞もあげたいぐらいだ。「太陽の季節」の8000倍は面白い。

077:【怖い絵】078:【怖い絵2】中野京子(朝日出版社)

「怖い絵」つながりではないのですが、この2冊を続けて読みました。
「怖い絵」といっても、ぞっとするような絵、という意味ではありません。もちろん、みたまんま「怖い」という絵もありますけど。古今の名画に隠された秘密、というよりも裏話集のようなもの。見た目の怖さより、その裏にひそむ怖さを解説してくれて、さらに絵そのものについての解説もしてくれているので、美術案内になりつつ、裏話も聞けるという、2重に楽しめる本であります。

実はわたくし、「2」の方を先に読んでしまったのですな。できれば「1」(番号のない方)を先に読んだ方が、楽しみが大きいというか、前書きを読んでから、ではどうぞ、という方がわかりやすいですな。ま、九重についての解説は、どちらも面白いものだからいいんだけど。

この本の欠点は、絵の印刷の限界、というところですね。普通の単行本ですからね。そこにカラーコピーのように印刷された絵を見つつ、解説を読むのは、まあそれだけでもいいんだけど、ほんとうはやっぱりきれいな美術書で見たいところですね。
というわけで、これを読んだあとは、大型の美術書なりともを見て、再び怖い気分を味わいましょう。

076:【ねじ式/夜が掴む】つげ義春(ちくま文庫)

昔から評価が高い「ねじ式」のほか、夢の世界に題材をとった作品群と、マンガ家夫婦の日常を不思議なタッチで描いた作品集。
つげ義春の作品は、ひと言で言うと「怖い」です。ひとつひとつの絵が。なんていうか、ひとつの画面に、そこにあるはずがないじゃないかと思えるものが、ある。描いてある。なんでここに犬? とか、なんでここに女の子? とか。それがとても怖い。しかも話の筋はとおらない。夢の世界ですから。ううむ、怖い。
日常生活版の方は、ストーリー的にそんなに怖くないんだけど、絵はやっぱりどことなく変。細かい線で書き込む画風は、水木しげる風。で、画面の構成とかは楳図かずお風。つまりは、二人の怖さが合わさったようなもの、なんですね。おお怖っ。

それにしても、夢の作品群ではなぜか女を後ろから犯すシーンが多いんですけど。欲求不満? 若気の至り?

075:【収ったり、出したり】堀井和子(幻冬舎)

堀井さんというのは、料理スタイリスト、なのだそうだ。なに? わからんけど、とにかくきれいな暮らし方をされています。その暮らしぶりというか、生活スタイルを学ばせていただこう、という本ですな。
きれいなきれいな室内の写真。無駄がない。すっきりしている。けばけばしくない。
と、まあこれは、こういう本の定番のようなもの。
「すっきりとした生活をしたい」というのはk、多くの人が思うこと。ええ、もちろんわたくしも思いますよ。家の中にあふれている無駄な物が無くなれば、どんなにすっきりとした暮らしができるだろう、なんてね。
でもね。
いらんもんがなくなったらなくなったで、結局新たないらんもんができるだけなのですよ。きっと。人間、まったく無駄のない生き方なんて出来ないんですから。ええ。
だから、まあせめてこういう本を読んで、写真を見て、「いいねえ」と思うのが関の山。というか、それで癒されるんだから、いいじゃあないですか。
「収ったり」で「しまったり」と読ませるところが、まあ憎いというか、キャッチーやなあとは思いますが。

それにしても、写ってるインテリアやら食器やら、ひとつひとつがけっこう高級なんですけどねえ。
そうか、高級なものしか買わない、ということにしたら、必然的に家の中のものは少なくなるのか。
「物を増やしたくないのなら、高級品を買え」ということかな。

074:【ショート・サーキット―佐伯一麦初期作品集】佐伯一麦(講談社文芸文庫)

佐伯一麦の、初期短編集。夫婦に子供が生まれ、仕事をし、軋轢があり、ついに家族解体、という私小説ですね。
ううむ、久しぶりに私小説というのを読んだかなあ。久しぶりに読むと、いろいろ辛いものがありますなあ。なにしろ、多分作者の実生活とつながっているんだろうという気分になって読んでしまって、そうすると私小説でありながら、ノンフィクションを読んでいるような気分になって、そうなると小説とは違う作品との接し方になってしまうのですね。そんなん、読み手の勝手な思いこみ、なんでしょうけど。

前に読んだ「ピロティ」がすばらしかったので、そのほかのもの、と思って読んだんですが。ちょっとしんどかったかな。ただ、年代を追って書いてあるので、作者の成長がよく分かる、とも言えます。最初の作品と比べると、後の方がどんどんこなれて、読みやすい作品になってる。印象もよくなってくる。作家も成長するんやなあ。

寒いです(^◎^;)

寒いですね。って、改めて言うことでもないけど。
昨日、お風呂に入ってて、寒さを実感しました。湯船に浸かっている部分はいいけど、浸かっていない部分が冷たい(^◎^;)。湯気でもうもうとなってる室内風呂のはずなのに、なぜか露天風呂気分。ひゃっひゃっひゃっ。
と、浮かれている場合ではない。お湯の節約の意味もあって、いつも半身浴してるんですけど、無理やり体を沈めて肩まで入りました。ぶくぶく。

今、窓の外を見れば、からっとしたいい天気。空気も爽やか。乾燥してるんやろなあ。さっきからドアノブを持つと「ばちっ」、水道の蛇口に触れると「ばちっ」。静電気さんが縦横無尽に走り回ってます。ばちばちっ。

寒いよお、と、NYのぶたこに言うと、NYはすでに氷点下なのですと(^◎^;)
お互い、体には気をつけようね。
(ちなみに、こちらは明日からまた、温かくなるそうですが(^◎^))

m09:【マーラー:交響曲「大地の歌」】ブーレーズ指揮ウィーン・フィル他

最近、ブーレーズづいてますねん。昔はそんなに関心もなかったんですけど。一般に「精緻」「分析的」でそれが「冷たい」という評価になってたりして、そんな演奏は面白くなさそうやなあと思ってたんですな。

マーラーが好きなので、いろんな人のを聴いてみようと、まあついでのつもりでブーレーズも聴いてみたんですね。始めは「第9番」で。
いやあ、これがすばらしかった。よく「スコアが透けて見えそうな」なんて言い方をしますけど、スコアの詳細を知らない身としては、ともかく今まで聴いたことがないような音がする! というだけで心が浮き立つのです。特に第1楽章の始めの方で、混沌としたオーケストラの中から主題がぶわっと弦で出てくるところなんか、その「混沌」がとても整理された混沌で(変な言い方やけど)、もやもやっとしてるねんけど美しい、その中からひとつのメロディが生まれるような感じ。
で、「大地の歌」ですな。これ、変わった曲でねえ。だいたい「交響曲」と呼んでるけど、まあマーラーがそう言ったからそうなんでしょうけど。しかも番号がない。そのあたりの話はおいといて。変わってることのひとつは、大オーケストラを要する曲なのに、大迫力で押しまくるというところが(部分的にはあるけど)ほとんどないのですね。なのになんでこんな編成? しかも終楽章(第6楽章)は全体の半分の長さがあって、題名が「告別」ですよ。
巨大なオーケストラを駆使して、ものすごく緻密な、細密な音を表現してるんですね。
というのを、再認識させてくれる演奏です。
ブーレーズ自身、作曲家でもあって、緻密な曲作りをする人なので、それが生かされてる、というと解決しすぎて面白くないけど。でも、どういう目でこの曲を見てるかはわかりますな。それこそ、スコアに書かれてあるすべての音を再現し尽くそうという意欲のようなものを感じます。録音もいいしね。それでいて全体もよく見える。吉田秀和氏ふうに言うと、「まるでハイビジョンのテレビ画像を見るように、すべての細かい映像もくっきりと見て取れる、それでいて大きな画面で全体も迫力を持ってせまってくる」というところでしょうかねえ。
ただ、ハイビジョンテレビはあくまで「画像」であって、実像ではないのですね。「ほんまはこんなにはっきり見えるはずはないやろう」というところまで映し出してしまう。ま、そういう演奏ではあります。「告別」は、どこか突き放したような、冷たい美しさみたいなところがありますね。特に歌のない部分は。ハイビジョンが、現代が生み出した映像技術の実現であるように、この演奏も、現代の録音技術のなせる技ともいえるかなあ。

二人の歌い手(メゾ・ソプラノ:ウルマーナ、テナー:シャーデ)は、どちらもあんまりよく知らないんですが(最近の歌い手には、疎いんです)、とてもいいですね。そう、この曲、歌い手がよくないとあかんのですな。あたりまえやけど。その点、ブーレーズは歌にもうるさそうなので、信用もできる、だから聴く、ということになるのです。この対極はテンシュテットでしょうかねえ。

m08:【太陽を待ちながら】ドアーズ

ドアーズのサードアルバム。このアルバムで初の全米No.1をとったそうだ。へえ。
へえ、と思ったのは、このアルバム、ほかのドアーズのアルバムに比べると、評価が低いせいなのです。ドアーズといえばデビューアルバム「ハートに火をつけて」か、ラストアルバム「L.A.ウーマン」あたりが名盤と呼ばれるものなんだけど。このアルバムはちょっと独特の「毒気」のようなものが薄くて、というイメージがありまして。聴いてないうちからそんな噂ばっかり耳にするんですよねえ。

で、実際聴いてみると、まあ確かに1曲目なんかは、ヒットを狙った曲なんかなあと思えなくもないけど。でもやっぱり全編ドアーズなのだから、全曲ジム・モリソンの歌なのだから、これはこれでええんです。
戦争の一場面のサウンドトラックのような(とまではいかないけれど)「名もなき兵士」とか、楽器がほとんど出てこないアフリカ民謡調の「マイ・ワイルド・ラブ」とか、おもしろいことはいっぱいやってるから、わたくしには飽きがこないアルバムでしたけどね。

今日の晩ご飯

12月になりましたので、今月の晩ご飯です。って、何のことか分かりませんね。
ともかく、今日はししゃもと味噌汁とキャベツサラダ、です。

送信者 晩ご飯 12月


12月の晩ご飯にリンクしてます。とはいっても、まだ2日分ですが(^◎^;)。

ここのところ、暖かい日が続いてますね。でも週末はまた冷え込むとか。
最近、天気予報を注視しています。朝の最低気温は・・・・とかね。
夕方、夜と、いくつかの天気予報をハシゴしたりして。ほとんど同じ予報しかでないのにね。

というわけで、今月も元気に!


あ、ついでに11月の晩ご飯はこちらです。
11月30日の晩ご飯。白菜鍋です。
送信者 晩ご飯 11月

フィギュアスケートGP NHK杯 男子フリー+エキシビジョン

織田くん、やりましたねえ。見事、SPに続いてフリーもトップ。
が、しかし。
得点ほどには圧倒的なものを感じませんでしたねえ。なんでかなあ。やっぱり最初の4回転、続く3アクセルと、続けて着氷に失敗したせいで、あとはハラハラしながら見てたから、かなあ。でも、以前に比べて(記憶があいまいやけど)腕の振りとか、つなぎの演技とか、とても見栄えがするようになった気はしますね。コーチのおかげかな。後半にジャンプをかためた演技構成も功を奏したんでしょうなあ。以前は少々おちゃらけたところがあったけど、今回は涙もなく、にやけた笑いもなく、でしたね。なんか、大人になったわあ。
(あとでNHKのサンデースポーツで言ってたけど、4回転のあとに3回転を飛ぼうとしてバランスを崩したようですね。ということは4回転は飛べてたってことやな)

無良くん。いいですねえ。すべりは高橋選手に通じるものがあるな。見えの切り方とかね。トリプルアクセルは、高さがあっていいですね。それ以外のジャンプもよかったなあ。まだシニアに参戦し始めたところやから、これからがほんまに楽しみですわ。

その無良くんを抑えて4位に入ったのが、カナダのケヴィン・レイノルズ。だれ? と思ったら、おとといのSPで、いきなり4-3のコンビネーションを飛んで、しぇ~(^◎^;)。今日も4回転サルコウに4回転トゥループを飛んで、いやあこれはひょっとして、逆転もあるのか? と思いましたが。それ以降のジャンプがちょっとずつ精彩を欠いて、結局4位でしたなあ。でもまだ18歳で、4-3を飛べるっていうのは、これから注目ですな。顔も可愛いし。

3位のポンセロ。飛ぶ時の姿勢とか、つなぎの滑りとかがジュベールにそっくりで、フランスってこういうふうに滑るって決まってるのかなあと思ってしまった。後半のジャンプミスが痛かったですね。

2位のウィアー。よかったけどなあ。もう、逆転で1位かなあ、とも思ったけど。プログラム構成が悪かったのかなあ。後半のジャンプ失敗が痛かったのか。ううむ、よく分からんが。


夜にはエキシビジョンの放送もありましたね。地元開催のうれしさよ。
どれも楽しく美しくて、競技会でない分、演技の縛りもなくてよかったなあ。なかでもウィアーのスケートには、ほんまにうっとりしてしまいましたわ。
そういえば、競技の中では「うっとり」するような演技って、少なくなりましたねえ。以前はトーベル=ディーンのアイスダンスとか(古っ)、ベレズナヤ=シハルリドゼのペアとか、ミシェル・クワンのスパイラルとか、見てるうちに競技を忘れてうっとりしたもんですが。最近はとにかく難易度の高いジャンプとかステップとか、ポジションをいろいろ工夫したスピンとか、まあそういうのも確かに面白いんですけど、「うっとり」とはちょっと違うような気がするなあ。エキシビのウィアーは、そういうのを思い出させてくれたなあ。
あと、鈴木明子がタンゴを見事にすべってて(笑ってない顔の方がきれい)、これはいよいよ、武田奈也の居場所が無くなるでないの、と心配になったよ。

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