スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本ハム5-0阪神(5月31日・札幌ドーム)

普段は温厚な解説者(今日はラジオ)吉田義男さんが、試合後、珍しく厳しい言葉を呈していました。
「ただ、野球をやってるだけに見えますよ」

勝負の世界だから勝ち負けというのはあるわな。勝ったり負けたりがあって当然なんだけど。
今日の試合を見ていると、どうも「勝ちたい」という意志のようなものが欠けてるように思えるなあ。

初回からチャンスは作るけれど、中軸に当たりが出てこない。
メッセンジャーも、途中までは見事なピッチングだけれど、ランナーが出るととたんに崩れ出す。これは城島のリードも責任があるのかも。いつものごとく、球をそらすし。先制点は、「内角直球が、来い!」と待ち受けていたバッター今浪に、そのとおりの甘い直球でタイムリー。なんともはや。

それでも2失点で切り抜けたメッセンジャーは、えらいというか運がいいというか運が悪いというか。

タイガースは、失点したすぐ後の無死2塁のチャンスで、リンが力ない投ゴロ。一気に反撃ムードもしぼむ。
何をやってるんだか。

さらに。リンはフライを落球。ブラゼルは1塁ランナー中田の飛び出しを牽制球でさせず(記録は盗塁)。新井も悪送球。なんとも締まりの無い試合。

8回裏に登板した小嶋はストライクが入らず。三振をとってもランナーは進塁させるし。満塁になって、外野が前進守備を取ったら、その頭の上を越されるし。

噛み合わないとは、こういうことか。

タイガースはこのところ打線に元気が無いので、6回ぐらいになると円陣を組むんだけれど、どうもそのあとも劇的に良くなるということがない。むしろそのままの勢いで(勢いがないままにということ)試合がズルズルと進んでしまうことが多いよなあ。

別にいきり立って試合をしてほしいわけじゃないんだけれど。むしろ冷静に運ぶ試合も好きなんだけど。今のタイガースの試合運びは、どうも「成り行きまかせ」に見えて仕方がないなあ。面白い試合、見せてほしいんだけど。
スポンサーサイト

【ザ・ロード】コーマック・マッカーシー(黒原敏行訳・早川書房)

現代アメリカを代表する作家(で、いいと思う)マッカーシーの、ピューリッツァー賞受賞作。
舞台は、核戦争後(?)のアメリカ。主要な動物は死滅。わずかに生き残った人間は、飢えのあまり食人に走るグループもいる。そんな世界で、南を目指して歩き続ける父と息子の話。

荒涼とした世界。会話体のない文章(かぎ括弧がでてこない。これは翻訳者の意図か)。リアリティが全くないといえば全くなく、想像しだすと恐ろしいほどに情景が浮かんでくる。

終末の物語なんだけど、むしろ物語の芯の部分は親子の会話。子供を守るためにあらゆる敵に立ち向かおうとする父親と、どんな人達にも共感を持ち、助けてあげたいと思う息子。どちらの生きかたが正しいのか、ということは言えないだろう。武装すべきか、和平を持ちかけるべきか。
そして、どちらにしても「終わりの時」はやってくる。人は必ず、死ぬ。

最後まで、ずっしりと思い話。

訳のことで言えば、もうひとつ。かぎ括弧の会話が一つもないことに加え、読点「、」もほとんどない。一文が短いというのもあるだろうけれど、少々長い文章でもひとつづきになっている。まるで一気に言葉を吐き出すように。読み易くはないけれど、「読みやすさ」を拒絶することで生まれるリズムも、あるのかも。

【φは壊れたね】森博嗣(講談社ノベルス)

たまには軽いものも読みたくなるのだ。大学助教授(当時)にして(人気)推理作家、森博嗣のサスペンス。
大学の研究室の学生が、代理で管理人を務めているマンションで起こった、密室殺人。部屋の真中に、手首を吊り下げられた男の死体。発見したのは同級生の二人の女子学生。完全なる密室で、どうやって犯行はなされたか。

なんだけど。

こういうのって、ありなのかなあ。多くは言えないけれど。
トリックのためのトリックっていう感じがしてねえ。犯罪の動機とか、犯人の心理とかはどうでもいいのか。登場人物のキャラクターで引っ張っていって、推理の醍醐味もないし。

壊れているのは作家の方か。途中で読むのが嫌になったけれど、とにかく解決まではと思って最後まで読んで、そして一層腹がたつ。なんなんでしょう。

【たのしい川べ】ケネス・グレーアム(石井桃子訳・岩波少年文庫)

児童文学の古典とも言うべき作品、なんだろう。文字どおり、たのしい川べに集まった生きものたちの物語。
モグラ君、カワネズミ君、ヒキガエル君、アナグマ君といった動物たちの、楽しい物語。
モグラ君とカワネズミ君の出会いのシーンなど、とてもほのぼのとしているよ。

かと思ったら、お金持ちで浪費家で移り気なヒキガエル君は、自動車の運転に憧れて、他人の自動車を運転した挙句に事故を起こし、牢屋に入れられてしまう。という、冒険譚に発展したりして。意外。

ただの児童文学と思っていてはいけないよ。おとなになって読むと、違う風景が見えてくる。ちょっとした皮肉とかね。それを楽しむのも一興。

【海を失った男】シオドア・スタージョン(若島正編・晶文社)

SF作家シオドア・スタージョンの短篇集。ちょっと長いのもあるけれど。
よく読まないと、「これってSFやったんか」と思ってしまうものも。
ちょっとグロテスクで、ちょっと非日常。SFだから非日常なのはあたりまえか。

なんだかよく分からないものもある。それも含めて楽しめるかも。訳の分かったSFに飽きたら、どうぞ。頭の中がウニになるかもしれないけれど。

【ジュージュー】よしもとばなな(文學界2011年4月号)

しばらく読書感想文を休んでいました。特に理由はなく、書くより読むほうが面白かったから。まあだいたいそうでしょうけど。読みたい本はたくさんありすぎる。反対に書く時間はもったいない。そんなふうに思い始めていたけれど、読んだ本のリストを眺めていると、はて、この本はどこが面白かったのか、と考え込んでしまうことも。だからやっぱり、読んだあとにその時の感想を書いておくべきかなと。そうすれば、「読んだ」という意識も高くなって、間違って同じ本を借りる、ということもなくなるだろうし。

よしもとばななは、「吉本ばなな」だったときに「キッチン」を読んだぐらい。どんな話だったか、よく覚えていない。でもこの「ジュージュー」を読んで、ああ同じような話だったかなと、うっすらと思い出す。

ハンバーグのお店が舞台。定食にハンバーグを出すお店。主人公はそこの一人娘。どういうわけか同じ敷地内に、遠い親戚のお兄さんが住んでいて、昔は恋人同士だった。別れたあとお兄さんはややひきこもりになって、でも結婚して同じところに住んでいる。お嫁さんは、いないような存在感を持った人、らしい。
それぞれの人達の関わり合いで話は進んでいき。それぞれの生きかたが、否定されることなく進んでいくのが妙に気持ちいい。

こういう作風だったなあ。吉本ばなな。それが変わっていない。いつも平行な目線。人気が衰えない理由がわかる。時々でもいいから、読みたくなりそう。人付き合いに疲れた時なんかに。

楽天1-2阪神(5月20日・Kスタ宮城)

ひやひやはらはら。ようやく左投手から勝ちましたね。
今日は昨日とは反対に、初回に先制点を取られる展開。
でもそのあとは、久保がよくおさえたなあ。

打つ方は、今日もいらいらが募る展開。初回、いきなりマートンにヒットが出て、幸先が良いと思ったけれど、その後は7回2死までヒットも出ず。こりゃあ「準」ノーヒットノーランか、とさえ思ったよ。左投手やし。川井って誰? と思ったけどなあ。またまたサウスポー・スライダーにても足も出ずかと、トホホな気分で見てたよ。7回2死からようやく新井にヒットが出たときは、やれやれと思った程度であった。
しかし、金本はそう思ってなかったってことやね。
そして、チームに活を入れようとも思ってたかな。一発で試合をひっくり返してくれました。いやあ、さすが。
ほぼ毎年、ここでホームランを打ってるねんなあ。そういう事ができるってことが、すごい。

その後得点には結びつかなかったけれど、城島、ブラゼルにも連打が出たのも、「ここで畳み掛ける」という意思のようなものを感じたな。代打桧山という手も、成功はしなかっけれど、やることはやったって感じ。

そう、今日はいろんな手をうってみたという試合運び。勝ち越した7回裏には、外野に柴田をちゃんと守らせたし。9回表、金本が出塁すると、代走に上本。そして盗塁。そうそう、こういう試合運びをするんだよ。こういうことがきっちりとできていれば、これからも点は取れると思うなあ。そう思わせる試合運びでであったよ。

9回裏は久々の球児。ううむ、ここがなあ。今日はストレートに自信がなかったのか。そんなことはないだろうけど、変化球主体のピッチングで、これはどうしたことかなあ。ここだけが今日の「?」であった。

試合後のヒーローインタビューでは、久保も金本も、真面目に答えてたなあ。浮かれてる場合じゃないと思ってるんやろなあ。ええねんで。気楽にいこう。思いつめることなく、一生懸命、試合をしてくれさえしたら、伝わってくるものはあるよ。

楽天3-2阪神(5月28日・Kスタ宮城)

無策。
これに尽きる。

選手個人の力量は大きい。投手も一流。今日の能見は最高だった。いつも最高だけど。
守りも硬い。平野は安定してるし、スタメン復帰の鳥谷もファインプレーで一安心。

しかし、点が取れない。
真弓監督は試合後のインタビューで、「なかなか点が取れない」と嘆いていたらしいが、じゃあ点を取りに行く策はもっとなかったかと言いたい。

9回表。2死からブラゼルが四球で出塁して、しかし代走が出ない。なぜ? 延長を見込んで? そして代打も出ず、柴田がそのまま打席に。楽天スパイナーはモーションが大きいから、「ランナーが上本なら楽々セカンドまで行けるんですけどねえ」とTV解説の矢野燿大氏は首をかしげていた。別にファーストを守れる人がいないわけでもないのに。分からん。結果、柴田はいい当たりながらライトフライ。あの時盗塁してランナーがセカンドにいれば、ライトの守りもちょっと変わっていたかも。
さらに10回表、1死からマートンが死球で出塁。でも平野は強行。前の打席で送りバントを失敗していたけれど。もう一回チャンスを、という手はなかったか。結果、平野は三振。続く鳥谷に期待がかかったが、ここでも策はなし。カウントが3ボール1ストライクという、エンドランでも面白い場面で、しかし何もなし。結果、外角ぎりぎりのくさいボールを見逃してストライク。エンドランでもかかっていれば、当てにはいっただろうに。

たらればを言い始めるときりがないけどね。
打てない打てないと嘆いているだけでは変わらないのであるよ。それぐらいは分かってるはずなんだけど。
7安打で2点。しかもうち1点はホームランっていう、いかにも「拙攻してます」という試合。かわいそうなのは投手陣。抑えても抑えても勝てない。ついに榎田もこと切れた。榎田の登板も、どうだったのか。疲れがそろそろ出てきそうなところ。いっそ、球児を登板させてもよかったのでは。というのも結果論か。

緊迫した投手戦、と言えなくもないけれど。最後は送りバントをきっちりと決めたチームが勝ちました。しばらくは、我慢の生活が続くのかな。マートンの猛打賞、ブラゼルの一発だけが救い。あと、能見の好投やな。勝ってほしかったなあ。

阪神1-4ロッテ(5月26日・甲子園)

行ってきましたよ。雨のそぼ降る中。途中では横殴りともいえる雨の中。しっかり応援したけどね。

ミスするチームは勝てないですよね。勝負はそんなに甘くはない。
試合開始早々、エラー、エラーで無死1,2塁。ここで先発岩田が踏ん張れなかったね。つづく井口にレフトスタンドに運ばれてもおた。あっという間。ワンヒットで3点献上。

これが最後まで重かったね。岩田の調子は(ライトスタンドから見る限り)そんなに悪くは見えなかったけどなあ。巡り合わせが悪いっていうのかなあ。2回以降は無失点で切り抜けたしね。

今日の試合の主役は、いろんな意味でマートン。いやあ、いろいろやってくれましたね。
ライトへの大飛球を好捕したときは、ライトスタンドは盛り上がったなあ。これくらいしか盛り上がるときはないやんっていうくらいにね。
6回裏には、無死三塁でタイムリー。
そして8回表には・・・・アウトカウントを間違えて、ライトフライのボールをアルプススタンドへ・・・・
追加点となる大きな大きな4点目を献上してしまった。
チェンジになって、とぼとぼとベンチに帰るマートン。こういうミスって、人間だからあるもんだよ。気にしない気にしない。

9回表に守備につくマートンに、ライトスタンドのファンは暖かかったよ。アウトをとると、「今ワンアウトやで、マートン」と人差し指を指し示す。マートンもそれに応えて、帽子を脱いでスタンドのファンにおじぎしていたよ。ツーアウトになった時もスタンドからは、「マートン、ツーアウトツーアウト、もう気にせんでええで」という声。マートンはさすがに、分かった分かったとスタンドに向かって手を振るだけだったが。

球場に行った人は知ってるだろうけど、マートンは試合前、守備練習が終わって選手が全員ベンチに下がったあとでも、ひとりで外野の芝生に出てきて、ダッシュとかストレッチとかを入念にやってるねんな。これがマートン流なんだろうけど、どんな時でも試合前には必ずやる。えらいなあ。
それで今日は、試合前、子供たちが外野の芝に出てきて、マスコットのラッキーとトラッキーと踊るイベントがあったんだけど、その横で黙々といつものようにストレッチ、ダッシュをこなしてたのだね。そして、子供たちの踊りが終わったら、なんと自分から(たぶん)すすんで子供たちの方に行って、握手をしてあげてたよ。

基本的に「いい人」なんですよね。だから今日みたいなプレーがあっても憎めないね。これからも期待してるよ、マートン。だって、今日打点を上げたのは、君だけなんだから。

あと、ベンチの采配で今日も「?」
9回裏、投手は抑えの薮田に後退。こらもう左左左でいくだろう。最初の金本はそのままでも、あとは代打攻勢でしょう、と思ってた。そしたら金本がヒット。よしっ。ここは代打だ。左の代打、いっぱい残ってるよお。リンに桧山にブラゼルだって。
ところがベンチは、右の関本をそのまま送ったねえ。なんでだろうねえ。1塁ランナー金本もそのまま。代走は出さないのかい? 柴田とか、浅井とか。結果は最悪のダブルプレー。ここでようやく代打リン。一歩遅かったのではないのかい? 3点差で、延長も見据えて、ということやったんかなあ。どうにもちぐはぐ。天気と同じですっきりしないのでありました。

まあでも、テレビで見ているよりずっと面白かったけどね(たぶん)。

阪神2-5ロッテ(5月25日・甲子園)

対ロッテ戦は、なぜかいつもそうなんだけど、「いつの間にか負けてる」というイメージなんですよね。ものすごくバカスカ打たれたという気もしないし、ものすごいミスがあったという覚えもない。でも終わってみれば負けている。それも結構な差がついて。

今日も幸先よく先制したものの、後が続かない。もたもたしているうちにスタンリッジがつかまった。まあ最初からランナーを背負うピッチングが続いてたから、いつかは点を取られそう、というのはあったけどね。

ここぞというときのロッテの集中打が、タイガースを上回ってたかな。

惜しかったのは6回裏。1点差となってなおも2死満塁。しかし上本はボール球を3球振って三振。
あそこで一足早く、代打鳥谷、という手もあったかもなあ。でもそうすると、内野手がいないのだよね。とほほ。

今日のラジオ解説は矢野燿大さん。城島のリードにちょっと不満をのぞかせていたなあ。一本調子になりがちなのは、捕手のリードのせいではないかと。確かに、スタンリッジが連打を浴びたのも、久保田が打たれたのも、どうも配球にこだわりがありすぎたせいのように見えたかな。ま、素人目ですけどね。何かを狙われていたのは確かかも。あれだけファースト・ストライクをきれいに打たれるとね。

昨日は目先を変えた選手起用もあったけど、今日はオーソドックスやったかな。それで負けたら仕方がないかな。追い上げムードで久保田が追加点を与えてしまったけれど、球自体は悪くないよなあ。何が悪いのか。素人目には分かりませんが、時々捕手は交代させてもいいのでは、と思ってしまう。目先を変えるなら、思い切ってね。

明日は、天気が気がかりやなあ。

阪神5-3西武(5月24日・甲子園)

久々に勝つと、こんなに嬉しいのだ\(^o^)/

スポーツ新聞的に書くと、「四番の一打が、打線に火をつけた」となるのかも。あるいは「榎田、嬉しい初勝利」かも。
確かに、新井の一発は、うっとおしい空気を払うような勢いがあったかも。
榎田のピッチングは、気合が入っていて、その場の空気をのみこんでしまうかも。

でも今日は、テレビ中継がなかったんだねえ。ううむ、残念。だから選手の表情とか、ベンチの雰囲気は想像するしかないのだった。想像力をたくましくしてね。

それにしても。今日は真弓監督、「勝ち」にいきましたね。今までにない采配。
4回裏。逆転に成功して、なおも1死三塁のチャンスに、代打鳥谷。その前の回に失点しているというものの、調子が悪くなかった下柳を、4回で下ろしてしまうとは。今までになかったのではないかいな。先発投手に勝ち星がつくかどうかに関係なく、点を取りにいったって形やね。それが今日ははまったな。平野の調子がいいこともあるだろうけれど、勝負に出たなあって感じですね。

さらには、今季の「勝利の方程式」と位置づけていた久保田、小林宏ではなく、榎田に球児につなぐ2イニングを任せるし。下柳から小嶋。右打者が出てくると福原といった投手交代も、調子のいい選手から使っていく、という形か。

「勝とうと思ったら、こういうこともできるんだよ」と言ってみたかったのかな。ほんまに勝ったから、よかったね。あしたも、あさっても、この調子がつづくといいんだけど、ね。

【虹のぞうさん】春名江吏子(立花尚之介絵・てらいんく)

子ども・詩のポケットの1冊。
著者は獣医さん。はい、いつも世話になっています。ようやく手にとって読みました。

動物詩集なんだけど、獣医さんらしい視点。なるほど、こんなことがあるのかと思う詩もあって。恐竜への空想力も、楽しい。
でも、この詩集のキモは、やっぱり動物に対する愛情ですな。月なみな言い方になるけど。

シンプルで暖かい挿絵もいい。
僕の一押しは「仔象のパンジャブ」。直截的だけど、その分飾り気がなくていい。

【猛虎なり】高橋繁行(洋泉社)

晴耕雨読、とまではいかないけれど、雨の降る日、野球がないと時間がタップリと余る。というわけで読書に走るのである。

タイガース関係の書物はどれくらい出ているのだろう。人気球団だから、きっとたくさん出ているんだろうなあ。もちろん、選手や監督、コーチ自身が書いたものも多いだろうし、これだけ人気があるから、きっとそれぞれ良く売れているんだろう。いわゆる「タレント本」の一ジャンルで、自分のお気に入りの選手が書いたとなれば、出来がどうであれ(失礼な)手にとってみたい、手元に置いておきたいと思うのがファン心理である。そのうえ、本人の直筆サインなんかがあったら、サイン会なんかがあったりしたら、などという「売り手」の心理になってどうするんじゃい。

この本で取り上げられているのは、タイガースといえばこの人、という人気者ばかりではない。もちろん、初代ミスタータイガースと呼ばれた藤村富美男、針の穴を通すと言われた名投手小山正明、牛若丸吉田義男といった有名どころが主だったものだが、それ以外というと、若菜、遠井、鎌田、竹之内といった、どちらかというと地味な選手が多い。それだけに、味わい深い話も。そして、それぞれがほぼ、本人にインタビューしたものをもとにしているところがいい。

とはいえ。
例えば山際淳司の著書などに比べると、「この話のどこが面白いのか」と思ってしまうところも。長々とパ・リーグ野球の面白さを語ってしまうところもあるし。どこのチームの話?
一本通ったところがないと、一冊の本を書くのは難しい。

再放送までしてどうする

昨日の夜。「カズオ・イシグロをさがして」の再放送。
まさか、再放送までするとは思わなんだよ。
最初の放送だけでも、
「こんなことして、ええんかいな」
と思てたのに。ちなみに再放送は見ていません。

内容は(本放送と変わってないなら)、この度映画化されて話題の(もう公開は終わってるか)「わたしを離さないで」が中心。
滅多にマスコミに姿を見せないカズオ・イシグロが、インタビューにまで答えるというのは、興味津々なのだが。そして、作品の背景を紹介したり、まあ本人の来し方を紹介したりまでは、普通のドキュメンタリーでいい作りとは思うのだが。

どうして「わたしを離さないで」の、作品のキモの部分を、明らかにしてしまうかなあ。それが最初から分かってしまうと、謎めいた作品の雰囲気が台無しであるよ。これから作品を読む人、結末が分かってがっくりなのではないか。

関西には浜村淳という映画ファンのアナウンサーがいて、映画の見所どころか、ストーリーをほとんど紹介してしまうので、映画を見たときにがっくりしてしまったり、ハナから見に行く気にならなかったりしたものだ。そんなことを全国放送(たぶん)で、しかも再放送までしてしまうとはなあ。

阪神1-2西武(5月22日・甲子園)

延長11回裏。無死1塁で代打はリン。そして、この日5つ目の併殺打。あぁ・・・・。
38イニングス目の得点は、タイムリーではなく、3塁走者鳥谷の好判断。裏をかえせば西武のミス。直前に先制ホームランを打ったフェルナンデスのおかげ。フェルナンデスに点を取られ、フェルナンデスで点を返した。

これで吹っ切れるかも、と思ったけどなあ。
9回裏、1死満塁、サヨナラのチャンスで、新井が二ゴロ。代打良太のいいあたりは、サード中村が好捕。あぁ。

8回までに4併殺。西武バッテリーに思うままにさせてしまったかなあ。マートン、新井、城島、ブラゼルと、引っ掛けるようなゴロばっかり。やる気が空回りしている?

9回球児、延長になってからは小林宏っていうのは、順当なところ。11回表に失点したのは、城島のミスから。無駄な送球やったよなあ。自信があるからやってしまうんやろけど。

その城島。5回裏ランナー1塁で、送りバントという選択はなかったのかなあ。これだけ連続で得点できてないし、調子も悪いし。城島がバントすることで、勝ちに行く意識も高まったのでは、と思うのは少数派か。

バントで言えば。11回裏、無死1塁でどうして俊介にバント、とは行かなかったのだろう。一気に決めようと思ったのはなぜなんだろう。西武岡本はこないだ救援に失敗しているから、もっとしつこく攻めたらぼろが出てきたと思うのに。結果、5つ目の併殺打となったわけやけど。せめて同点にする、という発想はなかったのだろうか。そうなったら、こちらの負けはなくなるのだから、そして同点になっているということは、まだチャンスが残っているということのはずだから、きっとそこから・・・・・

・・・・・・・・・

などと考え始めるとキリがない。
野手全員をつぎ込んでの敗戦。いやはや。

でも、ま、まだ30試合をちょっと過ぎただけですし。慌てることはないよね。きっと。これからいいことも、あるよね、きっと。
ファンなら信じて応援しよう。今は辛くても。うん。辛い・・・・

ソフトバンク7-0阪神(5月21日・福岡ヤフードーム)

弱い。
弱すぎる。
32イニング無得点。3試合連続零封負け。

大幅にオーダーを入れ替えて臨んだが、序盤にちょっとした見せ場があっただけ。2死満塁で、しかし頼みの関本がセカンドゴロ。
直後の3回裏、先発久保が長谷川に被弾。
チャンスを逃したあとに失点。まるで昨日の二の舞。

打者3巡目となった6回裏には、まさかの6連打。1死も取れない間に3失点。代わった榎田も勢いを止められず。

これだけ点が取れないと、投手陣の踏ん張りもきかんわな。結局散発4安打。とほほ。

試合中の選手の様子も、テレビ越しだけれど、あまり覇気がないみたい。大丈夫なのかなあ。
みんな、気持ちが萎えちゃってるんじゃないだろうかと、心配になってくる。

代打ブラゼルの、初球を当てに行ったような凡打。マートンの山なりの返球。9回表のランナー俊介の飛び出し。その後の新井の3球三振。

大量失点よりも、そういうところがとても気になる。負けててもいいから、最後まで気を抜かない試合が見たい。
8回裏の、関本の、セカンドゴロで、間に合わないファーストではなく、オーバーランした2塁走者を差したようなプレーとか。

オーダーがすっかり変わって、平野も鳥谷も金本もブラゼルもいない打線。フレッシュさを期待されたのかもしれない打線は、杉内にさっぱり歯が立たず。
これだけ入れ替えると、あとは城島をどうするか、やな。そこにメスを入れる根性がベンチにあるかどうか。今、一番の肝だと思うのだけれど。

ソフトバンク4-0阪神(5月20日・福岡ヤフードーム)

外はいい天気なのに、うっとおしい試合が続くのである。いやはや。
今日は好投能見を見殺し。6回表、無死2塁のチャンスを活かせなかったのが響いた。
「こういうチャンスを潰した後っていうのは、ぽんぽ~んと点が入りやすいんやねえ」
と、TV解説の福本豊さんがおっさったその直後、長谷川にチーム初ヒットを打たれ、細川がバントで送り、川崎むねりんがきっちり返す。しかもサードまでおとしいれて、内野ゴロの間にさらに追加点。

いやはや。

6回表の俊介の当たりは、サードまで行けてたなあ。セカンドどまりやったのがそもそものケチのつき初めか。それを送れなかった上本、三振の鳥谷、と、ここで勝負ありか。

あとねえ、城島と金本は、しばらく休養が必要なのではないかしらん。今日の川崎は明らかにチャンスでレフト狙い。そして頭を越されると三塁打になるってなあ。
逆に城島は、レフトフェンス直撃でもシングルヒットであるよ。走られへんのだろうなあ。

走れなくても守れなくても、それなりにガンガン打ってくれるんならまだ分かるんだけど。ふたりとも2割そこそこの打率。真弓監督はいつまで我慢して使い続けるのだろうか。

主力選手にケガが続いて、若手が出てきているのはうれしい。上本も荒木も、ここがチャンスと頑張ってほしいなあ。それでうかうかしてられへんようになった鳥谷や平野が、さらに頑張る、っていう相乗効果が、生まれへんかなあ。

【極東セレナーデ】小林信彦(朝日新聞社)

朝日新聞のコラムで、斎藤美奈子氏が「復刊を強く望む」(現在絶版なのだ)と書いてあったのを見て、読んでみたのだ。小林信彦なんて、初めて読む。あ、先日雑誌で「流される」を読んだか。作者に着いて知ってることといえば、「オヨヨ大統領の冒険」の作者で、桂三枝が「オヨヨ」というのをギャグにしたとき、「著作権違反だ」と訴訟になった、ということぐらい。「オヨヨ大統領」シリーズは読んでない。でもこの題名からして、ユーモア作家だろうなあ、ぐらいに思っていた。

さて、「極東セレナーデ」である。話の筋はいたって簡単。二流のエロ雑誌でライターをしていた女の子利奈が、周りの思惑であれよあれよという間にアイドルになっていく、という話。マスコミや芸能界や、その他いわゆる「業界」の裏話のようなものもあって、楽しめる。

だが、これが書かれたのは1987年。ここに書かれてある芸能界やマスコミのアイドル戦略、売り出し戦略が、今とほとんど変わっていないことに、うっすらと寒気がしてくる。
さらに主人公利奈の置かれている状況、その立場も、ほとんど今のアイドルたちと変わらないではないか。
そして、その時代の出来事。航空機の相次ぐ事故(利奈の両親は航空機の事故で亡くなっている)。ハレー彗星に浮かれるテレビ界。ああ、懐かしい。

極めつけは、チェルノブイリ原発事故。芸能プロダクションの思惑通りにトップアイドルとなった利奈に、原発安全キャンペーンのモデルの仕事が舞い込む。「クライアントの思惑」というのが、おそろしい。利奈はこの仕事を受けざるを得ない状況に追い込まれるが。

最後はスカっと終わるので、ご心配なく。そこら辺は真面目な小説じゃないところの強みかな。これが井上ひさしなら、もっと暗いイメージで終わるのだろうが。ちょっとだけ、気持ちいい。

それにしても。今の日本の状況にこんなにぴったりと符合するなんて。復刊を強く望む気持ちがわかる。

どうも最近、うっとおしい空気が蔓延している。原発もだけれど、大阪では教育現場に法律の縛りがかかりそう。政治と教育は別もの、という考え方は古臭いのだろうか。
そういう現状に、「いやです」とはっきりこたえられるだろうか。利奈のように。

オリックス2-0阪神(5月18日・京セラドーム)

なんともはや。調子の悪いチーム同士の試合とは、こういうものかいな。

オリックス先発フィガロは、初回からピンチの連続。しかしタイガースは、あと一本が全く出ず。8安打で9残塁ですか。とほほのほ。

対するバファローズも、初回に田口のタイムリー、2回には内野ゴロの間に追加点。この2点のみで逃げきり。

確かに、初回にはバファローズ坂口のホーム返球、7回には負けじとタイガース・マートンが捕殺。という見せ場はあったものの。

バファローズ・フィガロを、あと一歩で打ち崩せないタイガース。ボール先行で苦しいピッチングが続く岩田。どうにも見ていてはらはらひやひやいらいらの募る試合。いやはや。

面白かったのは、TV解説の野茂英雄さん。もう一人の解説者矢野燿大さんとは同級生ということで、途中でいきなりため口になったり、大リーグでの活躍について実況アナが話を振っても、「いやあ・・・覚えてないですねえ」と、まの抜けたところがとても面白かった。解説者には向いてないと思うけどね。

明日一日休んで、切り替えていきたいですな。ふぅ。

オリックス4-5阪神(5月17日・京セラドーム)

まあ勝ったからよかったようなものの・・・・・どうにもしまりのないゲームになってしまったなあ。
いや、前半はよかったですよ。タイガース若手の活躍で逆転したし。

で、なんでスタンリッジを6回も投げさせたかなあ。初回からストライクをとるだけで四苦八苦。5回までで99球も投げてたのに。4回、5回の投球がよかったから続投、と思ったのかもしれないけれど、百歩譲ってそう思ったとしても、先頭バッターにフォアボールを出した時点で「限界」と思うべきでしょう。妙に点差があっただけに、まだ大丈夫と思ったのかなあ。タイガースには中継ぎ投手はわんさかといてるのに。なにを出し惜しみしているんでしょう。

7回榎田、8回小林、9回球児、という形を早く作ってしまいたいのか。形にこだわるのだねえ。

まあこれが今年のタイガースの戦い方なんだねえ。だんだんそういうのがはっきりしてきたわ。
どの解説者も「形にこだわるべきでない」と言っているけれど、形にこだわるのが今年のタイガース。そう割りきってみておいた方がいいのかも。かつての「JFK」じゃないけれど、あるいは「ばーす、かけふ、おかだ」じゃないけれど、そういう「形」ができあがっているチームは強い! のは確かやからなあ。

勝負は勝ち負けがつくから、どうしたって応援する方は勝ったところが見たい。でもゲームの面白さは「定石」にもある。ここでこう来るんじゃないか、あ、やっぱり思ったとおり、というのを予想したりするのも楽しい。ここまで来たらこういう形、というのが分かっていたら、それはそれで面白い。
もちろん、それをはぐらかされるのも面白いけどね。

とはいえ。やっぱり今日はスタンリッジを引っ張りすぎ。相手が調子を落としているオリックスやったからまだよかった。細かいところを付いてくるような、あるいはこちらのミスに漬け込んでくるようないやらしい(いい意味で)チームだったら、今日の勝利はなかったかもね。

さて、今日のヒーローは間違いなく、3安打2盗塁2打点の上本くん。ここまできたらもうレギュラーから外せないですねえ。これからどうする? 嬉しい悩み。
同じく盗塁を決めた俊介、ピンチを凌ぐ投球をした榎田と、若手が働いてくれるのをみると、うきうきしてくるね。ちょっと榎田が働かされすぎのような気もするけど。

逆に、厳しいことを言うと。城島がマスクをかぶる意味は今、どれくらいあるのだろう。打撃は乗ってこず。リードはそこそこでもキャッチングに難あり。今日も小林宏の球をこぼしてたしなあ。足の状態は万全じゃないみたいで、まだ全力疾走できそうもないみたい。こないだもゆうゆう二塁打! と思われた当たりで「ゆうゆう」アウトになってたしな。もっと休ませてもいいんじゃないかなあ。藤井という捕手をとったのだし。

【不在の騎士】イタロ・カルヴィーノ(米川良夫訳・国書刊行会)

こんな作家の名前は聞いたこともないし、騎士道の話にも興味はない。ドン・キホーテぐらいならまだしもね。
それでも読んでみようと思ったのは、これが「文学の冒険」シリーズの1巻だったから。今世紀の文学の、問題作話題作を集めて翻訳しているシリーズ。まさしく「冒険」と言いたくなるような作品が並んでいるので、きっとハズレはないだろうという目論見。

「不在の騎士」とは、正しくそこに存在しない騎士のこと。鎧の中はがらんどう。ただ「騎士道精神」だけが中に詰まっているということ。その「不在の騎士」アジルールフォが、なんにでもかぶれて、そのものになってしまう(馬に憧れると馬になり、木に憧れるとその木そのものになってしまう)グルドゥルーを従者に旅をする。まあ「ドン・キホーテ」のパロディと呼べなくもない。

アジルールフォに想いを寄せる女騎士が現れたり、聖杯の騎士団の話が出たり、その聖杯の騎士団が少女に産ませた子供という青年が出てきたり、その青年が、母親であろう女と愛しあうはめになったり・・・・・
諧謔と風刺の連続である。途中で語り手が実は尼僧であることが判明したりするところなど、何でもありかいと呆れてしまうほど。

そういう節操の無さが、この物語のキモなのかも。それを楽しめる人には楽しめるだろう。騎士道物語についてあまり碩学ではないわたくしには、難しござりました。

阪神3-1中日(5月15日・甲子園)

思い切りましたねえ、真弓監督。大幅な打線組み換え。平野-俊介の1,2番ですか。初回から平野がヒットで出塁して、早速効果ありと見えましたが。俊介のバント失敗がねえ。ま、これからでしょう。

鳥谷の負傷退場で急遽出場の上本が、犠牲バント、進塁打、タイムリーと大活躍。5番に回ったマートンも2打点と、新オーダーは威力発揮。

鳥谷の状態が心配やけど、上本はこれからラッキーボーイになるかも。そんな予感もしてきたよ。

6,7回を抑えた榎田、8回を抑えた小林宏と、今日は救援陣にも気合が入ってたなあ。特に小林宏は、今までの不調から立ち直ったかな。ストレートに自信を取り戻した感じ。荒木、井端を凡退に抑えたのが光ったな。これで調子の波に乗ってくれたら嬉しいんだけど。ひょっとしたら、これからは榎田-小林宏-球児、という、今日の並びで行くつもりなんかなあ。今日はテストケース?

鳥谷代役の上本といい、盗塁を決めて追加点を演出した俊介といい、2イニングスを抑えた榎田といい、若手がどんどん出てきているのが嬉しいね。あ、柴田もおったな。打つ方は、ちょっといいところなしやったけど。

交流戦前の、リーグ最終戦やったけど、何かが始まる予感がしたな。いい天気で満員の観客で、しかも勝利! という、非の打ち所ない一戦でした。ああよかったよかった。まだ借金はあるけど(^◎^;)

【群像2011年3月号】

創作3編と、対談1編。

【ROMS】松浦寿輝
老人を集めた、ある集まり。河原にテントを張って集まった老人たち。いろんな人達が集まってきている。そして、昔の話に花を咲かす。
という、過去を懐かしむ話しかと思いきや、意外なラスト。
その意外性にちょっと無理があるかも。展開は面白いのだけれど。

【記憶の暮方】高原英理
夕暮れの前の青い空。その色から思い出す、子供の頃の記憶。学生のサークル「都市伝説研究会」で話題になった、子供の頃の「影鬼」の話。それが、学生運動の闘士だった父親が話してくれた物語や、歌舞伎にもなった平景清の伝説とリンクする。しかし、決定的なのは、幼なじみとの体験。子供の頃、廃屋となった医院で何があったのか。
語り手の記憶がどんどん曖昧になっていくという、面白い展開なのだけれど。ややはしょったところがあるかも。もっとじっくりと、長編になったら面白かったかも。結論が???なんだけど、こういう終わり方はとても好き。

【人生オークション】原田ひ香
不倫した挙句、夫と離婚、不倫相手の奥さんとの刃傷沙汰で、接近禁止命令までだされた叔母さん。姉であるお母さんも敬遠するその人の、引越荷物の整理を手伝うことになった「私」。元夫から送られてきた大量の荷物を、ネットオークションで売ることに。
叔母さんがどうしようもない人で、面白いかなと思ったけれど、今までため込んできた思い出の品をオークションに出して、新しい人生を始めるというのは、ややありがちすぎるかも。叔母さんが、最後まで悪人であったらもっと面白かったのに。と、意地悪にも、そう思ってしまう。善人は面白くない。


【翻訳は言語からの解放】柴田元幸×マイケル・エメリック(対談)
日本語から英語、英語から日本語への翻訳についての話。話の内容は、英語の一人称に性差がないだとか、日本語の文章は時制が曖昧だとか。まあ、よくある話。ただ、翻訳をしている本人の話なので、それをどう克服するかの苦労についての話がちょっと面白かったかな。

阪神3-4中日(5月14日・甲子園)

なかなか勝てませんなあ。ふぅ。
久保は悪くはなかったけどねえ。1発は、まああことやから。
7回は、どうしちゃったんでしょうねえ。打率1割台のグスマンにフォアボールを出したところから、バタバタしてしまったねえ。送りバントにタイムリーと、絵に書いたような追加点。さすがドラゴンズはそつがない。

対するタイガース。どうにも仕掛けが遅いねえ。先発チェンが降板して、ようやく反撃開始。しかし時すでに遅し。というか、もうひと踏ん張りがきかないねえ。個々人はよく打つんだけど、ここぞというときにつながらない。うっぷんが貯まるねえ。

ドラゴンズが追加点をとった7回。1死満塁で榎田登場。厳しい場面も任されるようになって、えらいと思うわ。悪送球で1点失ったけど、これからも期待できるな。その悪送球やけど。取ったれよ、城島。きっと足の状態が万全ではないのだろうなあ。打ったあとの走塁を見ても、どうも全力は出されへんみたいやし。もっと休み休みに使ってもいいのじゃないかいな。

9回裏。2点リードされて、定石どおり岩瀬登場。右の代打が残り少なくなっててどうしようもない。と思ったら、左打者桧山がホームラン。分からんもんですなあ。実は左打者に弱いのか、岩瀬。

昨日に引き続き、あと一歩届かなかったね。ほんの一歩なんだけど、これが届くか、越えられるかどうかがほんまの強さやと思う。その「ほんまの強さ」が、今期はまだ見られないねえ。投手陣はよく頑張ってるんやけど。あとは打つほうがなあ。

ま、長い目で見ていこう。楽しみは秋まで、ひょっとしたら冬まで(^◎^;)続くのだし。

阪神2-4中日(5月13日・甲子園)

昨日の猛打でタイガース復活かと思われたが、今日はまたしゅん・・・・

ドラゴンズの勝因は、なんといってもライト・グスマンの守備。ライトオーバーかと思われた飛球をがっちりキャッチ。タイムリーかと思われたライト前ヒットからの本塁返球もばっちり。おかげで2点は損したよ。

それにしても。今日のタイガースの対ネルソン攻略方法は、どうだったんだろう。積極的なバッティングはいいんだけれど、早打ち早打ちで投手を有利にしてしまったのではないだろうか。追い込まれたらフォークが来ると分かっているから、その前に打ってしまえ、ということだったのかもしれないけれど。ずいぶん楽に投げさせてしまった感じ。
それと、ラジオ解説の福本豊さんが再三言ってたけど、もっと足を使うべきやったやろうなあ。ネルソンはモーションが大きいんだから。塁に出たらかき回すということをしないとねえ。盗塁は鳥谷のみ。やれやれ。

対する能見。ドラゴンズのバッターはいやらしかったなあ。荒木、井端はもちろんなんだけど。ジャイアンツと違って、フォークには手を出してきてくれない。おかげでアウトを取るのに苦労したのではないかな。それでも6回2失点はまずまず。

気になるのは久保田。個人的には非常に買ってるんだけど。今日の投球を見て、いいのか悪いのか、どっちなんだろうと思ってしまった。なにより野本に打たれたヒット。まあ谷繁のホームランもそうなんだけど、浜風に乗ったということもあるんだろうけど、球に威力があったらあそこまでは飛ばないんじゃないか。野本のヒットも、あんなに軽く弾き返されないんじゃないか。スピードはあるんだけど。どこか威力が乗っかっていってないような。でも8回はピシャリと抑えたよなあ。だからやっぱり調子はいいのか。よおわからん。
分からんなりに、同情はするよ。リードされてる場面で投げさせる投手じゃないと思うから。調子が悪いと判断してるんなら、昨日の小林宏みたいに、もっと楽な展開になった時に調整の意味で投げさせるということをしてもいいんじゃないかと思うよ。2点リードされたところで投げさせるというのは、ベンチは久保田にどうなってほしいと思ってるのかなあ。

さて、打つ方。
いやあ惜しかったなあ。8回の攻撃。あそこで一気に同点、逆転まで行きたかったところ。ドラゴンズ・浅尾は調子悪かったねえ。でも柴田のプロ入り初安打は、見ているおじさんも嬉しかったよ。ようやく出たねえ。それも浅尾から。桧山も続いて、マートンのタイムリーで2点差。
さて、そこからですなあ。
平野の送りバント失敗が痛かったね。あれで流れが止まってしまったな。鳥谷、新井、ブラゼルのクリーンアップは、浅尾との、というより、谷繁との勝負に負けたみたいやな。

ま、連勝は難しいってことですわな。今のタイガースでは。だったらコツコツと勝っていくしかないんだけれど。3連戦の初戦を落としたのは、やっぱり痛いなあ。交流戦までに5割復帰というのもなくなってしまったか。
ま、長い目でみよう。ペナントレースはこれからこれから。

阪神11-4広島(5月12日・甲子園)

天気予報は今日も雨。3日続けて試合は中止かと思われたが、さすが日本一水はけの良い甲子園球場と、世界一のグラウンド整備力を誇る阪神園芸さんの努力により、予定通り試合が始まった。

先発下柳は、不調でした。ストライクを取るのに汲々としていた。フォアボールに送りバント、タイムリーであっさり先制されてしまった。外野を水しぶきをあげながら点々と転がっていくボールを追いかけて、レフト金本が思い切り転んで同じように水しぶきが。大丈夫なんかいな。内野はシートを被せて、そのあと土を入れたりして整備はするけれど、外野はほったらかしなのだね。

1回表に早々と2点を取られて、どうなるんかいなと思ったが、カープ篠田は下柳以上に不調だった。フォアボール、送りバント、タイムリーと、まるで同じような展開で点を取ると、その後もタイムリーに内野ゴロの間にも得点して、あっさりと逆転。

タイガースは下柳の調子が上がらないと見て、早々と投手交代。2番手の渡辺亮は見事なピッチングで、流れを相手に渡さなかったね。

対するカープは、2回以降も篠田続投。打たれても打たれても、6点入れられても、交代はなし。
結局、これが大量得点差につながったかな。
金本、城島に連続本塁打を打たれ、さらに投手渡辺にもタイムリーを打たれたところで、ようやく投手交代。

なんだか気の毒になってしまったよ。球団の投手事情というのもあるんだろうけど。雨の中で投げにくかったやろし。それでも4回まで引っ張ってこられて。9失点はなあ。かわいそうになあ。

さて。試合そのものはマートン、城島に追撃弾が出て、不調の小林宏が9回にリリーフ。こういう楽な展開で投げて、調子を取り戻して欲しいという、ベンチの思惑であろう。今日はストレート主体の強気なピッチング。まあこの展開で弱気になってたらどうしようもないけどね。今日の投球で何かが変わればいいのだけれど。

中を投げた小嶋、福原も好調。ただ、ツーアウトからフォアボールを出した小嶋、甘い変化球を本塁打された福原と、あと一歩というところでスッキリしなかったのが気がかりといえば気がかり。でもある程度は頼りになる存在だよなあ。

雨の中に集まった37000を超えるファン。途中、雨脚も強くなったようにテレビ画面では見えたけど、応援の声は止むことがなかったね。やっぱり甲子園はいいねえ。

今日の1勝で、最下位から一気に3位浮上。ま、ほんまにこれからってことやね。

【流される】小林信彦(文學界2011年3月号)

この題名が何に由来するのかよく分からないが、著者の自伝的小説である。そして著者の母方の祖父に当たる、高宮信三という人物について書きながら、戦前戦中戦後の時代史ともなっている。

初めのうちは、どうにも自分のことをつらつらと書いているのが読みにくく(自伝は多くがそうなのだが)、どこが面白い壺なのだろうかと思っていたが、読み進めるうちに、実際に起ったであろう(多分)エピソードの一つ一つが面白くなってきた。横浜の山の手に住むレオポルドや、いかにも胡散臭い滝本など、気になる人物も面白い。そしてそれにつれて、祖父の面影は薄れてくるのだが。終盤になって死期に迫る祖父が再登場。物語の発端を思い出す。

あくまで一人の人物の目線で見た、ある昭和史と呼ぶこともできるだろう。説教臭さや自慢話が出てこないのがいい。どちらかというと、失敗談や恥ずかしい話が多いのもいい。読んでるうちに、著者が好きになってくる。不思議。

いたるところに「このことの詳細はすでに『日本橋バビロン』に書いている」と出てきて、その作品にも興味が湧いてくる。ただの宣伝かもしれないけれど、だとしたらうまいなあ。

【アメリカ 非道の大陸】多和田葉子(青土社)

題名だけ見ると、どんなひどい内容なんだろうと思うけれど、アメリカをただ批判した話ではない。
多和田葉子のアメリカ紀行。とはいっても、それぞれの章はとても断片的で(この人の語り口調がそもそも断片的なんだけれど)、大きな繋がりはない。だからこの本を読んで、アメリカが理解できると思わないほうがいい。むしろ、アメリカであろうがどこであろうが(日本であろうが)、ひとの考えていることはほぼ同じで、同じような誤解や感覚の違いなどがあるものなのだ。

多和田葉子はドイツ在住の日本人、という立場を大いに活かした物語をよく書く。それは舞台がどこであっても同じ。人と人との違いはどこにあるのか。言葉の違いは乗り越えられるのか。言葉から生まれるイメージは、どう変わってくるのか。特に言葉に対する感受性の高さは、他に類がないともいえる。詩人ならいるだろうけれど、それを小説にしてしまうのがすごいと思う。

全部で13章あるんだけれど、書き下ろされたという第13章だけが異質。突如として夢の世界へ放り込まれる。多和田葉子にとっては、現実も夢の世界も、大差はないのだろうか。

【コトリトマラズ】栗田有起(集英社)

ちょっと謎めいた題名。面白そうだと思ったのだが、内容は至極真面目なものだった。

インテリアデザインの会社に務めるOL望月華。会社は社長の能見氏とその妻の専務が中心となって、いい雰囲気。しかし華は社長と不倫関係にあるのだった。ある時、奥さんは病気で入院。順風だった職場に、さざ波が起こる。そして華と社長の関係にも。

幼い時に主人公が見る(覚えている)風景。それはある男性の通夜。華の母親は夫ではないその男性(の遺体)に口づけをするのだった。

その幼児体験(というのかな)と、現在の主人公の感覚とのつながりが、もう一つスリリングだったらなあと、惜しい気がする。

しかし、こういう小説を読むと、女の人は得だなあと思う。不倫、母娘、女どうしの関係は、まだまだ書く余地はある。そしてどんなささいな事でも面白い。
これが男の目線だったらどうだろう。どこか、「よくある話」に落ちつくんではないだろうか。

そういえばこの小説、出てくる「男」はほぼ社長ひとり。華の父親もいるはずなのだが、結局最後まで姿を見せず。華の言葉の中でだけ出てくる。こんな小説に男は要らない、ってか。確かに。男は煩わしいだけだ。とことん、女のエゴと不条理を書いていけばいい。無限の世界が広がりそうだ。と思うのは、僕が男だから?

喫煙マナー

僕自身はたばこは吸わないが、喫煙に対しては寛容な方だと思っている。至る所が「禁煙」になって、愛煙家には気の毒な世の中だと思う。もちろん、タバコの煙を吸いたくないと思う人もいるわけで(そっちのほうが多いから、禁煙場所が増えているのだろう)、確かに健康には良くないようだから、他人の迷惑にならない程度にという気遣いは必要だろうと思う。

で、最近多く見かけるのが、歩きながらの喫煙だ。場所によっては、歩きタバコ禁止区域というのもあるようだが、おおかたのところは路上喫煙は禁止されていない。最近は喫茶店でも全面禁煙(これはちょっと、やり過ぎのような気もする)のところもあるから、結局タバコが吸えるところは路上、ということになるのかもしれない。

その点では、同情するところもあるけれど。
ただ、どうしても我慢ならないことがある。吸殻のポイ捨てだ。

一時期はずいぶん減ったように思ったが、ここ最近よく見かけるようになってしまった。

歩いているひとだけじゃない。
今日は、自転車に乗って煙草をすっている人がいて、走っている途中で道の真中に(!)ぽいっと吸殻を捨てるのである。もちろん、火のついたまま。
それも、立て続けに二人もいた。一人は若い女の子だった。とほほ。

さらに、信号待ちをしていると、くわえタバコでバイクを運転しているお兄さんもいた。吸い終わったらポイ捨てするんだろうなあ。

思わず、今捨てた吸殻を拾って、そいつの頭にこすりつけてやりたい気分になったが、自転車の速さに追いつけるわけはないので断念した。
そのかわり、「どこかで不幸になれ、どこかで災難に会え!」と念を送り込んだ。これぐらいしかできることはない。念は、どうやら届かなかったらしい。

| ホーム | 次のページ>>


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。