「Yahoo!動画」というのがあって。YahooBB会員やったら、ウェブに公開されている映画が見放題(もちろんPC上で)なのである。いいページを見つけてくれた。
「世界名作映画ライブラリー」には、昔の名画がいっぱいある。
「なかなか見られへんのが見たい」というのは、ぶたこと意見が一致。わしも知らんかった「オール・ザ・キングスメン」を観た。

アメリカの片田舎の役人に立候補したスタークは、真面目で正直な男。しかし何度か選挙を戦ううち「勝ち方」を学んでいき、やがて州知事にまで上り詰める。もともとの誠実さはどこへやら。はじめは敵視していた州の(裏の)実力者とも手を結び、次々と自己の「政策」を実現していく。その過程を、記者としてスタークを取材し、やがては右腕となって裏工作を実行していく男の視点から描いている。

49年度のアカデミー作品賞、主演男優賞、助演女優賞を受賞。しかし日本初公開は76年だと。

ずっとみてると、主人公が田中角栄にダブって見えてきてしまったよ。道路の整備、施設・病院の建設、事業の活性化。その裏で行われる不正、汚職。お金と権力にものを言わせる政治手法。ついにはマスコミも牛耳っていく。

そもそもの政治参加の動機になっているのは「貧乏人を救いたい」という意志。しかしそれが思わぬ方向に行ってしまうのだな。家族も崩壊してしまうし。ついには人の命まで。怖いね。

なんでも金と権力で片付けてしまおうという姿勢は、どこか「市民ケーン」にも似てるけど。しかしケーンはずっと孤独と戦ってきたけれど、スタークは孤独とは無縁やったはずやのにね。愛する妻がいて、息子がいて。理想に燃えて勉強もし。ケーンは愛に飢えてたけど、スタークは何に飢えていたのか。ただ権力が欲しかっただけなのかも。
そしてついに権力を手に入れた。「やりたいことができる」と思ったはずやな。「やりたいことをやるために」汚い手を使うことも覚えてしまうのだな。

汚職がはびこって、金権政治がまかり通ってしまう。しかし民衆にとっては「貧乏な生活から救われた」ことで、彼は英雄なわけですな。
確かにそうかもしれない。生活が豊かになったのは間違いない。裏のない政治を続けていったら、そういうのは実現できたのか。もし出来たとしてもどれくらいの時間がかかったか。ということを考えると、なにもかも否定はできないなあ。否定したいんやけど。
などと、やっぱり田中角栄とダブって考えてしまうのである。

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