「悲劇的」という表題は、マーラーじしんがつけたものらしい。ストーリーのようなものがあって、ある英雄が(ここからはうろ覚え)人生の苦難に立ち向かおうとするが、運命のハンマーが彼を打ち砕く、という、まさしく「悲劇的」な内容。こんなんを、交響詩ではなく交響曲として作曲して、マーラーってほんまに変な人やと思う。

さて、この曲はマーラーの交響曲の中でも、暗さでは一番らしい(マーラー好きを自認するわたくしですが、実はあんまり詳しくないのです(^◎^;)
そして、ほかの曲同様、長い。第四楽章だけで30分以上あるのですな。しかし意外に長さを感じさせないです。まえにシューベルトの「グレート」を、長い、と言ったけれど、「長い」と「退屈」というのは、どこかで通じるものがあるかも。つまり、「グレート」に比べると退屈しない。というか、退屈する暇がない。

とまあ、曲そのもののことはおいといて(だいたいあんまり詳しくないねんから。スコアも見たことないし)、テンシュテットの演奏です。これは晩年のライブ録音。なかなか熱狂的な演奏で、全曲が終わった瞬間、嵐のような拍手が起こるのですが、それも納得できますな。
テンシュテットって、実は初めて聞くかも。ロンドン・フィルとマーラーの交響曲を全曲録音していて、柴田南雄さんがとても褒めていたのですね。そんなにいいものか、と思って聞いたわけ。

で、端的に印象をいうと、とても燃え上がってます。わたくし、「燃えるマーラー」はバーンスタインにとどめを刺すと思っていたのですが(その反対がワルターなんやけど)、テンシュテットはいい線いってる、ひょっとしたらバーンスタイン以上かも。って、この曲だけを聴いて判断してはいけませんが(バーンスタインの「悲劇的」は聞いたことがなかった。思いだした。かなりいい加減な印象で書いてます)
でもでも、この演奏はホントにすごい。ためるところ、爆発するところ、おそらくオーケストラの限界ギリギリまで引っ張って引っ張って、そして爆発させている。そのギリギリのところがね。聞いてるこちらも息が上がってしまいますね。

えっと、実は昨日、同じコンビの第2番「復活」も聞いたんです。第1楽章と第5楽章だけ(長いからね)。いやあ、これもスゴかった。こちらはスタジオ録音なんですけど、スタジオ録音でこれなら、ライブはスゴかったやろなあ。やっぱりバーンスタイン以上。ほかのも聞いてみたい。
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