きのう、NHKのど自慢のチャンピオン大会を放送していまして。毎年(といっても、真剣に見だしたのはここ2,3年かな)楽しみにしております。
今年はスペシャルゲストに、去年この大会でグランドチャンピオンになって、今年CDデビューした清水博正くんも登場するので、期待大でありました。

のど自慢全般の印象。あれ? と思う人はいない。といって、ずば抜けてうまい! という人もいない。どの出場者もとてもうまい。そして意外と若い人が多い。去年清水くんが優勝したせいか。10代、高校生が多い。もっと年配の人も出てほしいなあ。それから、その若い人も含めて、演歌が多い。若いひとも演歌。不思議だ。
それから、歌うときに目をつぶる人が多い。自己陶酔型か。上手に歌っているのに、顔は歪んでいるとか。気持ちが入りすぎて、音程や歌い方までおかしくなってる人も。むずかしいね。醒めて歌っていては魅力がないけれど、陶酔してしまうと聞いてる方は逆に引いてしまいます。熱と冷静さがほどよくバランスをとらないとあかんのかも。

なんて理屈をこねたりしながら見ていたけれど、そういう理屈は抜きにして感動する歌を歌える人っていうのも居てはるんですね。「月光」を歌ってグランプリに輝いた女性は、そういう才能が抜きんでていたと思いました。去年の清水くんを聞いたときの感動を思いだしたくらい。

その清水くん。デビュー曲の「雨恋恋(あめれんれん)」を歌い上げていました。うまいなあ。さすがやなあ。と、思う一方で、この曲が清水くんに合ってるのかどうか、考えさせられてしまいました。歌い上げるにはそうとうなテクニックがいりそう。で、聞いた印象は「難しい曲を実に見事に歌っている」ということ。その技術にはおどろきです。まだ高校生なのに。
その一方で。テクニックはいいんだけど。という思いも残るのですな。
かつて吉田秀和さんが、ロンドン交響楽団の各奏者のテクニックが舌を巻くぐらいだったといいながら、
「しかし、わたしたちがウィーン・フィルを聞いたとき、「なんて素晴らしいテクニックだ」というより「なんという素晴らしい音楽家たちだろう」と思う。そこのところが・・・・」
と書いていたのを思いだしました。もちろん、清水くんは素晴らしい音楽家だと思うのですが、それが生かされきっていないという、残念な思いが残りました。なんというか、作詞家作曲家が相当気合いを入れて作った曲だというのが感じられて、その気合いが入りすぎたのかな、とも思いました。あ、それって、こののど自慢に出てきた出場者の歌い方と共通するところがあるなあ。なんて、「のど自慢」でひとくくりに考えてはいけませんが。

ぶたことふたりでずっと見ていて、気楽に「誰がチャンピオンかなあ」と予想を立てていて、「月光の女の子やったらええなあ」と言うてたら、そのとおりになったのでちょっと嬉しかったのでした。やっぱりのど自慢は面白い。
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