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Pink Floyd/ピンク・フロイド

兄がコンポーネントステレオを買った当時、ちょうど売り出していたLPがピンクフロイドの「狂気」(原題:Dark Side Of The Moon)でした。「録音がすごくいい」とかいう評判にのせられて買ったんだと思います。

ピンク・フロイドというと「幻想的」とか「神秘的」とかいう表現がよくされるんですけど、もっと「怖い」ところに行ってるような気がします。「現実音」というか「日常音」というか、普段耳にする音を録音して、曲に挿入するというやり方を多用しますが、それが「現実とは、危ういものなんだよ~」と言われているようで・・・。
サウンドエフェクトを多用することから「テクニックがないんじゃないか」とか言われることも多いようですが、よく聞いてみるとどのフレーズもきっちり演奏しているようです(^◎^;)。だいたいテクニックがなかったら、あんな冗長な曲を最後まで聴かせることなんてできませんしね。テクニックがないんじゃなくて、テクニックで聴かすことにあんまり興味がない、と言えますね。



持ってるレコード

* ナイス・ペア(ファースト「夜明けの口笛吹き」とセカンド「神秘」のカップリング2枚組)
* UMMAGUMMA(ウマグマ)
* 原子心母
* ピンクフロイドの道
* 狂気
* 炎(あなたがここにいてほしい)
* ザ・ウォール

(番外編)

* 「砂丘」オリジナルサウンドトラック
* シド・バレットのソロ「帽子が笑う、不気味に」「バレット」

テープ

* BBCライブ(「吹けよ風、呼べよ嵐」「エンブリオ」「エコーズ」)FM



「狂気(Dark Side Of The Moon)」(1973)

そんなわけで、最初に聴いたのが「狂気」でして。なんというか、ストレートな題名ですね。原題のDark Side Of The Moonは、まだ文学的というか、柔らかな印象がありますね。確かにこのアルバムのテーマは「誰でも持っている心の暗い部分」だから、日本語の題名はあながち的はずれなわけではないのですが。
このアルバムは売れに売れましたねえ。10年以上、チャートインしていたんじゃないでしょうか。こういう、スタンダードなナンバーが全然と言っていいほどないアルバムが、それだけ売れたのは驚きですね。
わたくしも買った当初は、そら一日に一回は聴いてたくらいハマりましたけどね。音がいいのは事実で、「Money」の最初に出てくるレジスターの音は、いまだにニュースステーションでしょっちゅう使われてるくらい(ほとんどの人は実際のレジスターの音だと思っているのでは)。「Time」の目覚まし時計の音も衝撃的ですし。「On the run」のシンセサイザーの進行音はのちのテクノポップに影響を与えた、なんて言われてますけど、どうなんでしょうね。
で、曲そのものはどうかっていうと、これが以外にシンプルなんですね。コード進行に凝ったことはしていないし、難しい変拍子もないし、メロディ自体もびっくりするようなものはありません。アルバム全体の構成も、意外なところは全然なくって、ここから盛り上がるんやろなあ、と思ったところで盛り上がってくれて (^◎^;)、ここで落ち着いていくのか、と言うところに落ち着いていくんですね。そういうシンプルなところが受け入れられて、アルバムセールスにつながったのかも知れません。
シンプルなメロディに、挿入される現実音の「恐ろしさ」みたいなものが、魅力なんでしょうねえ。わたくしもよく、夜中に部屋の電気を全部消して聴いていたものです。ほんま、怖いですよ(^◎^;)。特にときどき聞こえてくる、おじさんの笑い声が・・・



「原子心母(Atom Heart Mother)」(1970)

ピンク・フロイドの代表作というと「狂気」とならんで「原子心母」(げんししんぼ)なんですね。「狂気」にハマったわたくしは、もちろんそのあとすぐに「原子心母」を買いに行きまして。
それにしても変わった題名ですね。原題(Atom Heart Mother)を直訳しただけ、ということらしいんですが。題名と曲とは、どういう関係があるのか、わたくしはいまだによく分かりません。牛が振り向いてるジャケットもね(^◎^;)。LPのA面に1曲、20分以上もあるオーケストラ(といってもブラスだけだけど)との協演のタイトル曲。初めて聴いたときは「なんじゃあこりゃあ」でしたね。だいたいメンバー(ギター、ベース、キーボード、ドラムスの4人)は、どこで何をやってるの? あれ、コーラス(混声)まで入ってるし。けど、ええ曲やないの(^◎^)。最後に向かって盛り上がっていってくれるし。というわけで、またまたハマっていくわけですね。
でも、これ、ロックって言えるんかいな。どちらかというと現代音楽に近いような。というわけで、ここからわたくしはクラシックに入っていったりするんですな(^◎^)。それも現代音楽に(^◎^;)。

B面には4曲。ロジャー・ウォータースの「If」、、リック・ライトの「Summer '68」、デイブ・ギルモアの「Fat Old Sun」と、それぞれのソロの曲(みんなで演奏はしているけど)、そして現実音の再構成である「アランのサイケデリック・ブレックファースト」。実験的ともいえるけど「好きなことやってはりますねえ」とも言えるわけで。これが面白いと思うか、しょーもないと思うかは人それぞれですな。わたくしは・・・・最後まで聴くのは、つらいかなぁ・・・。

高校時代、「If」を一生懸命耳コピーして、友達の前で弾き語りしたら「なんやそれ?」と言われてしまいました。それくらい、普通に歌える単純な曲で、普通に歌うとしょーもない曲、なんでしょうねえ。



「ナイス・ペア(A Nice Pair)」

「狂気」のあと、しばらくアルバムが発表されませなんで。うわさでは、楽器をいっさい使わないアルバムを作っているのだとか、そのテープ編集でメンバーはスタジオにこもりっきりなんだとか、そんな話ばっかり聴いておりまして。そんな中、「ナイス・ペア」という、ファーストとセカンドを合わせた2枚組アルバムが出まして。もちろん貧乏性なわたくしはすぐに買いに行きましたです。それぞれ買ったら2000円ずつするのが、3300円はお買い得。

ファースト「夜明けの口笛吹き」(1967)は、今聴くと時代を感じますなあ。'67年頃の録音ですからね。35年も前かあ!
シド・バレット(ギター)が在籍していた唯一のアルバムですね。リーダーだった彼の曲が中心です。このあと、ドラッグのおかげで精神を病んで脱退するんですが、このアルバムではそういう「危うさ」はあんまり感じないですね。どちらかというとポップな感覚がまさっているようです。そのポップさが「危うい!」とも言えますが。それと、このアルバムから、すでに現実音(テープ録音)をいろんなところで使ってますね。最後の「バイク」は、わたくしのお気に入りです。もちろん曲の最後の時計の音とガチョウの鳴き声も含めて(^◎^)。

セカンド「神秘」(1968)から、ギターがデイブ・ギルモアに変わっています。何曲かはシド・バレットも参加しているらしいですが、詳しくはレコードには触れられていません。この「神秘」というタイトルのおかげで、ピンク・フロイドの音楽は神秘的だとか幻想的だとか言われ出したのかも知れませんね。タイトル曲(原題:A Soucerful Of Secrets)はLPのB面の最初にある10分以上の大曲ですね。この曲はピンク・フロイドの最初の名曲であり、その後の大曲のモデルになったんではないかと思います。逆に言えば、この曲のイメージからなかなか抜け出せなかったとも言えるんですけど。わたくしは一番好きな曲、ですね。そのほかの曲は、 '69年という時代を感じさせるんですけど(サウンドエフェクトの使い方とか)、この曲だけは別、という感じです。曲の最後がコーラスとストリングスとオルガンの和音で静かに終わる、これもロックとは言い難い曲なんですけど。



「ウマグマ(UMMAGUMMA)」(1969)

「ウマグマ」は、ずっと聴きたかったんだけど、2枚組4,400円もしたのでなかなか買えなかったアルバムでした。何回かの再発のあと、ようやく 3,000円に値段が落ち着いたので、喜び勇んで買いましたね。なにしろ、その時点でのピンク・フロイドのライブは、このアルバムの1枚目しかなかったんですから。いくら録音が古かろうが('69年)、実際の演奏はどうだったのか、すごい興味があったわけです。

1枚目がライブで2枚目がスタジオ録音。ライブの方は「熱狂的な!」というのとは全く正反対の、淡々とした演奏です。ライブならでは、というようなものは一切ありません。だいたい即興演奏なんかしないし。「ライブ用の編曲で演奏してます」っていう程度ですね。「神秘」が、ライブだとどうなるんだろうと思ってたんですが、はっきり言ってスタジオ盤の方が面白い。この曲の最後はやっぱり白々としたものでないと。聴き直してみて分かったけど、拍手がとってつけたみたいで変。たぶん編集なんやろなあ。

2枚目のスタジオ録音は、「原子心母」のB面のような雰囲気。メンバーそれぞれが作った曲が並んでます。曲ごとの面白みはあるけど、アルバム全体の印象はまとまりがないですね。「実験的」と言ってしまえば、許されるのかなあ。許されたんだろうなあ、この時代は。



「炎~あなたがここにいてほしい」(1975)

「狂気」以来、待ちに待ったアルバムが出たのは3年ぐらいあとでして。「楽器を一切使わないアルバム」なんていうのはどっかへ雲散霧散してしまったらしく、普通の楽器を使った普通のアルバムが登場しました。精神を病んでグループを脱退した元リーダーのシド・バレットに捧げた作品で、それまでの準備にめっちゃ時間がかかったくせに、このアルバム自体は非常に短時間に録音されたみたいです。何のこっちゃって感じですね。

発表当時は、久しぶりのアルバムということでたいへん話題になりまして、よくラジオでも放送されてました。おかげでレコードを買うまでにどんな曲が入っているのか、だいたい分かってたくらい。で、出来はどうかというと、「狂気」ほど凝ったことはしてませんで、ストレートなロックアルバム(普通のハード・ロックとは違うけど)になってます。わたくし的には、あんまり面白みがなくなったかな、て感じでした。



「ザ・ウォール」(1979)

まさに「壁」ですな。2枚組のコンセプトアルバム、というよりほとんどオペラですな。「自分と他人の間には越えられない壁がある」っていう被害者意識丸出しのコンセプトでして。全部を続けて聴いてこそ内容が分かるんでしょうが。曲想は相変わらずシンプルで暗いです。このころわたくしは暗い生き方に疑問を感じつつありまして、だんだんとこの世界から離れていったので、このアルバムを楽しめるまでは至らなかったですね。

「ベルリンの壁が崩壊したら、その前でこの曲を演奏する」とリーダーのロジャー・ウォータースが言ってたんですが、その数年後、ほんまにベルリンの壁が崩壊しまして、ほんまにその前で演奏しはりました。ピンク・フロイドのライブは、仕掛けが大がかりで有名だったんですが、この曲の場合は曲が始まってからだんだん舞台の上に(客席との間を隔てるように)巨大な壁を積み上げていって、全曲の終わりに一気に崩壊させる、というのをやってたらしいです。ツアーもしてたから、そこら中の会場でやったんですね、そんな大げさなことを。



「ピンクフロイドの道」(1971)

時系列に並んでなくてすみません。「原子心母」のヒットのあと、ベストアルバムが出まして。といっても、初期にシングルでしか出していなかった曲とかも入っている、お徳用アルバムです。シド・バレットが在籍していたころの曲と、そうでない曲と、そのほかいろいろ並べてますが、そうバラバラな感じはしません。なんというか、ひとつの方向で曲を作り続けてきた強みなんでしょうね。別な言い方をすると「ワン・パターン」ということになるんでしょうが。味のあるいい曲がいっぱい聴けて、わたくしは好きですけど。



「番外編」

「砂丘」(オリジナル・サウンドトラック)(1970ぐらい?)

シュールな作風のミケランジェロ・アントニオー二監督の同名映画のサントラ盤で、ピンク・フロイドが音楽を担当しています。とは言っても、このサントラ盤に収められているのは3曲だけで、メインの「ラブ・シーン」という曲は、グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアが延々ひとりでギターを弾いてます。最初は全曲をピンク・フロイドが担当するはずが、監督とケンカしてしまい、何曲か差し替えられてしまった、といういきさつがあるようです。この映画、ドラッグやらヒッピーやらの文化を象徴するような映画らしく(わたくしは見てません)、そういう映像にピンク・フロイドの音楽がぴったりと思った人がいたんでしょうねえ。たしかにトリップしそうな音楽ですけど、ピンク・フロイドの音楽の本質は、もっと形式にのっとった、どちらかというと計算された音楽で、感覚的なものとは正反対のところにありますからね。演奏されている曲は3曲とも、当時のピンク・フロイドらしい曲です。静かに始まって一定のリズムで盛り上がっていって・・・・。

じつはこのレコード、「ピンク・フロイドの隠れた名盤、もうすぐ廃盤になるという噂!」という雑誌か何かの評を見て、兄が慌てて買ってきたんですな。いまでも廃盤なのかしらん。まあ、この世になかっても、どってことないレコードであることは間違いないような気がしますが。

ピンク・フロイドはほかにも映画音楽を担当していて「モア」と「雲の影」は、サントラというよりピンク・フロイドの正規のアルバム扱いになってますね。わたくしは聴いたことがないんですが、短いけどいい曲が(だいたい長いですからね、普通のアルバムに入ってる曲)あるらしいです。



シド・バレットのソロアルバム

「帽子が笑う、不気味に」(1970) 「バレット」(1971)

オリジナルメンバーにしてリーダー、ファーストアルバムのほとんどの曲を作詩・作曲しながら、精神を病んで脱退したシドが、脱退後に残した2枚のソロです。ピンク・フロイドのメンバーもバックで演奏しているんですが、どうも一緒に演奏しているというより、シドの弾き語りしたテープにあとでダビングしたんじゃないかと思います。それくらい、歌が「浮いて」ます。

「ドラッグ体験を歌にする」っていうのはよく聞くんですけど(ダメですよ、そんなことしたら)、ほんとに「イッちゃったひと」の歌は、めっちゃ怖いです。ピンク・フロイドの曲は「現実は危ういものなんだよ~~」っていってるけど、この人の歌は危うさを越えてしまいました。何度も聴くもんじゃありません。こういうのはもうレコードにしないでほしいです。
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