以前に書いてたシリーズを、最後まで聞きまして。東京混声合唱団の第1回委嘱曲「台湾ツウオ族の歌」(清水脩作曲)から、「コンポジションI」(間宮芳生作曲)と「原爆小景(水ヲ下サイ)」(林光作曲)まで。

「コンポジション」と「原爆小景」を最後に置いたことについて、解説をしていた林光さんは、「これ以降、合唱曲が数多く作曲されるようになった。」ことを挙げておられました。これらの曲が作曲されたのはちょうどわたくしが生まれたころですな。そのころから合唱曲が増えてきたのかあ。確かに、今出版されている楽譜の年代を見ると、60年代以降が圧倒的に多いようですね。

それともうひとつ、この2曲は「合唱で何ができるか」ということを、その可能性を広げた曲だと言えるでしょうね。「コンポジション」は、もともと日本の民謡に基づいた曲ですが、「素材を自由に組み合わせる」ことが、合唱でもできることを証明しました。「原爆小景」は、林光さんも番組で言っておられましたが「もともと美しいもの、楽しいものであった合唱が、より深いもの、考えさせるもの、問題提起をするものとして表現された」ことが大きいですね。それが、戦前のプロレタリア合唱運動(というのでしょうか)と違っているのは、(嫌な言葉ですけど)芸術的に、純音楽的にも素晴らしいものになっている点でしょう。歌うのは難しいんですけどね。

さて、演奏そのものですけど、もう何回も本番で歌ってるであろう東京混声合唱団は、手慣れた感じですね。特に「コンポジション」は「楽しんで歌ってまっせ〜」っていうのがいいです。
「原爆小景」の方は、妙に深刻ぶらないのがいいときもあり、居心地が悪いときもあり、ですね。以前に東京で「原爆小景」全曲をこの組み合わせで聞いたことがあるんですけど、その時の印象は「若い子が歌うとこうなるのかあ」でした。その数年前に、大阪で、田中信昭指揮で歌っているのを聞いたときとは、印象が全然違っていて驚きました。昔、コンクールとかでよくこの曲が取り上げられて演奏されたときは、歌い手はみんな必死で「何か」を伝えようとしてましたね。それは、今考えると息苦しい演奏だったと思います。かといって、「対岸の火事」のように歌われるのもなあ・・・・っていうのが、この曲の難しいところなんでしょうねえ。



昔々、「コンポジション」を指揮したことがありまして(^◎^;)。音楽の楽しみ方とかが全然未熟だったころで、合唱団員を思いっきり苦しめてしまいました(^◎^;)(_◎_)。音程とか、難しいですからね。
その後、田中信昭先生の指揮で歌う機会があって、ようやくこの曲の楽しみ方を知りました。少々ばらばらになってもええから(^◎^;)、曲に「ノッて」歌うと、本当に楽しいですよ。
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