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NY日記(3)メトロポリタン美術館~フォーレ

すっかり旬をやり過ごした感のあるニューヨーク日記。とにかく書けることは書いておきましょう。

3日目。7月22日。
AM6時、目が覚める。汗ばんでいる。ぶたこは部屋のリビングのソファからベッドに移動。シンが起きてくるかもしれないので。エアコンを入れ、二度寝。
9時15分起床。シンも起きている。トーストとトマト、チーズ、キュウリの朝食。
9時45分、シンが出勤。ぶたこがシャワーを浴びて、10時半に出発。
この日の予定は、メトロポリタン美術館、夜にはフォーレのシングアウト。
地下鉄に乗り、まずは美術館を目指す。美術館をひととおり楽しんでから昼食、というつもり。
だったが。
地下鉄の路線図を見ながら、こっちのほうが美術館に近いで、と途中で乗り換えたら、乗り換えた地下鉄が急行で、目的駅を乗り過ごして59ストリートまで出てしまった。セントラルパークの南端である。
こういうときはフレキシブルに。先に昼食を済ませてしまおう。ちょっと時間が早いけれど。ということで、ホールフーズで昼食ということに。日本でいうバイキング方式で、紙の器に自分のほしい物を入れ、重さで料金が決まる。ついつい器にいっぱい入れすぎて、ちょっとだけにしよう(まだ朝食から時間が経っていないから)と思っていたのに、お腹いっぱいになってしまった。
腹ごなしも兼ねて、美術館まで歩いていくことに。途中の道は暑かった。木陰を選んで歩いていく。幸い緑が多いセントラルパーク沿い。馬車も多い。どこまでもいる。どこでも待っている。
1時間ほど歩いてメトロポリタン美術館に着く。入り口はどこだ。玄関が只今工事中だった。横の入口から入る。入場前にセキュリティチェック。水分はダメです。というわけでさっきのホールフーズで買った(あとで食べようと思っていた)スープも水も捨てるはめに。とほほ。

セキュリティも無事通過。次にチケットを買うのだが。入場料「25$」となっている。高い。しかしよく見るとその横に「RECOMMEND(推奨)」と書いてあるのだった。美術館は基本的には寄付でまかなっていて、できればあなたも寄付してほしい、で25ドルが推奨金額ですけどね、ということらしい。地元民によれば1ドルでも50セントでも入れるらしい。この日私らは5ドルを差し出した。二人で5$。すると受付の人は何も言わずに嫌な顔もせずにチケットをくれたのだった。

そしていよいよ美術館の中へ。
いや、とにかく広い。そして入り組んでいる。今どこにいるのか。次の間はどこになるのか。迷う。その前に駅からここまで歩いてきたことを後悔し始めていた。この美術館に来るならまず体力を温存しておかなければいけないのだ。途中、度々休憩しつつ数々の美術品を見て回る。
以前、ワシントンのナショナルギャラリーに行った時も思ったが、これだけの美術品が揃っていると、一つ一つの作品の有り難みが薄れてしまう。だんだんと全部を一生懸命見る気力が薄れてくる。いわば「需要と供給」の「供給過多」状態。どれが珍しいんだかよくわかなくなる。
それでも、わからないなりに「フェルメールぐらいはおさえとこか」ということでフェルメールの飾ってある部屋に行き、5点ぐらいのフェルメールを顔を近づけて(ワシントンギャラリーと同じで、囲いなどがないので)じっくり鑑賞。それから、楽器を集めたコーナーもあるので、見たこともない楽器から見たことはあるけれどこんなにたくさんというものまでひととおりの楽器を見て回ったり。エジプト文明、メソポタミア文明、その他の文明、そらもうなにからなにまでありすぎて、目が回る。売店でちょっと安売りになっていた絵葉書やらコースターやらを買って、美術館は終了。

今日はここから南下。最終目的地はワシントン・スクエアの南。マンハッタンのかなり南側になる。美術館からの移動はバス。バスの窓から周りの景色を堪能。英語以外の(多分ロシア語?)ガイドさんらしき人がしゃべっていたので、ロシアからのツアー客もいたのかも。

一気にワシントン・スクエアには行かず、途中下車。25丁目というと、タイムズスクエアよりちょっと南。セコハンの洋品店「Goodwillショップ」で、ぶたこはワンピースを買う。
かなり疲れてきたので、ホールフーズを見つけて水とスコーンを買って、マジソンスクエアで休憩。
マジソンスクエアからユニオン・スクエアに移動。公園のすぐ北にある本屋さん「バーンズ&ノーブズ」へ。広い店内をうろうろ。本も定価売りもあれば安くなっているものもある。4階にはイベント広場があるが、イベントのないこの日はパイプ椅子が並んでいるだけで、本を持った人たちが読書中。ビートルズの詩集などを持ってしばらく椅子に座って休憩。休憩ばっかりやな。

夕方になって店を出ると小雨模様。雨の中をワシントン・スクエアまで歩いていく。公園の南に建つ教会でその日のシングアウトがあるのだった。
シングアウトというのはぶたこによるとシーズンオフの間に合唱団員を確保しようという意味合いもあるらしい。ニューヨークの合唱団は大体が9月から活動を始めて、6月には一応終わる。7月から8月はバカンスというか長いお休みに入るのだそうだ(9月から6月までの間に1回~3回ぐらいの本番ステージを持つ団が多いらしい)。そして次の9月から始まる合唱団に入ってもらうために、本番ではないけれど、その合唱団の指揮者とピアニストの紹介も兼ねて(もちろん入団してもらうのが最大目的)こういうシングアウトを企画する事が多いらしい。
教会の入り口で、一般参加ですと言うと、その日に歌う歌の楽譜を貸してくれる(もちろん後で返さなくてはならない。書き込みはできないな)。フォーレのレクイエムとラシーヌの雅歌の楽譜をもらう。教会の礼拝堂(かなり広い!)ところに行くと、すでにたくさんの人。シングアウトということだから、ただ行って一緒に歌うだけかなと思っていたら、それぞれの一部分をちょっとだけ取り上げて練習してから(だいたいメロディのパートを全員で歌ってみる、というのが多かった)、では最初から通して歌いましょうというやり方。指揮者も伴奏のピアニストもとてもいい感じ。フォーレは日本の合唱団でも練習中なのでちょうどよかった。人数のバランスが、指揮者にはちょっと不満(不安?)だったようだが。60~70人ぐらい居たのだが、男声が少なく、レクイエムは男声が4つに別れるところがあって、バスの高いほうが特に少なかったようだ。そしてわたくしはそのバスの高い方のパートなのだった。まあ歌いにくくはなかったし、こんなところで無理に頑張っても、という気持ちと、どうせ歌うのだから楽しく全力でできる限りのことをして、という気持ちと両方が混ざった感じ。
感情を込めて気持よく歌おうとしたら、「リベラ・メ」の途中から(後半でユニゾンになるところ)なぜか涙が溢れてきてしまった。泣くと、声も音程もおかしくなって歌えない。

「主よ、私を永遠の死から開放し給え。かの恐ろしい日に。天地が震え動くその日。主がこの世を火で審きに来給う日」

その時目に浮かんだのは、津波にさらわれて何もかもなくなった野原の風景だった。
気持ちを入れ過ぎると歌えなくなる。いい経験になった。これからこの歌をうたうときには気をつけよう。

シングアウトが終わって外に出ると、来た時よりも更に雨脚が強くなっていた。しかしここはアメリカンスタイルで、濡れるのには構わず地下鉄の駅まで歩いていく。
シンのアパートに着いたのは何時だったか。シンは先に寝ることにするよ、というメモをテーブルに残していた。
おなかがすいたので(晩ご飯がまだだ!)、ラーメンを作って食べる。
夏の夜は更ける。
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