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【スカイ・クロラ】森博嗣(中公文庫)

久しぶりの森博嗣。映画(アニメ)にもなったベストセラー。
未来(多分)のどこかの国の、戦闘機乗りの話。それがどこの国なのかは明らかにならないし、なぜ戦闘機同士が戦うのかの説明も、戦闘機乗りがどういう人々なのかも、語り手である主人公がどういう能力を持っているのかも、一切の説明は最後まで読まないとわからない(最後まで読んでも、なんとなくわかるだけ)

こういう書き方は嫌いじゃない。ひとり語りなら当然許される書き方だろう。突然出てくる「キルドレ」というのがどういう人間のことを言うのか、興味を持ってしまったら最後まで読むしかないのである。

ふと立ち止まれば、心に残るフレーズもいっぱいある。ちょっとカッコつけ過ぎのようなところもあるし(戦闘機乗り、というところからしてカッコつけすぎ)、やや哲学めいたところもある。
しかし全体に漂うのは、主人公のやや投げやりな、運命に流されているような、醒めた空気である。
それは「クール」というのとはちょっと違う。もっと冷えきっている。

なぜ戦争は終わらないか、なぜ戦い続けるのか、という疑問とともに、こうする以外なにができるのかという諦め。
もちろんここで「戦争とはなにか」「平和とはなにか」という議論は湧き上がってこない。戦争も平和も「ただそこにある」ものとして捉えられている。その視点は、どうかすると恐ろしいものである。

現実は、恐ろしいものだということを、読み終わったあとに感じてしまった。
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