昭和初期の推理小説(短編集)。推理小説というより「探偵小説」っていう言い方が普通やったようです。小栗虫太郎の小説で活躍するのは法水麟太郎(のりみずりんたろう)という、博識で洞察力に優れた、つまりはスーパーマンのような探偵(元検察官、やったかな)。
ずっと前に「黒死館殺人事件」という、小栗虫太郎の代表作と呼ばれる長編推理小説を読んだことがあったんですが、はっきりいって「よー分からん」のでした(^◎^;)。
トリックが込み入りすぎてて。それに、題名からも分かるように、おどろおどろしい雰囲気満載。異常な設定がありすぎ。どちらかというとそういう「雰囲気」を楽しむ小説なのかな。実際の推理よりも。そういう点で江戸川乱歩と通じるところがあるような気がします。江戸川乱歩よりさらに暗い雰囲気が漂ってますが。
江戸川乱歩に少しはあったユーモアのセンスとかが、全然無いからかも。
短編集なんですけど、実は最後の方の話まで、よう読まんかった。なんか気持ち悪すぎてね。小栗虫太郎はもうええかな。推理小説は好きなんやけど。

これを読む前に、パトリシア・コーンウェルの「死囚」っていう、「検死官シリーズ」の一冊も読んだんやけど、不思議と両方が共通するんやな。トリックを暴くということは背後におかれて、全体の雰囲気、ディティールが話の中心になってる。そういえば、T・ハリスの「ハンニバル」とかもそうやな。
昔は「推理小説で、異常者を犯人にするのはルール違反」とか言われてたけどね。動機を適当に考えられるからね。でも、現実が小説の世界を覆してるからね、今や。
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